原田宗資

原田宗資について

原田宗資（はらだ むねすけ）は、安土桃山時代から江戸時代初期にかけての著名な武将であり、仙台藩の伊達家に仕えた重臣として知られています。彼は桑折弁慶とも呼ばれ、その名は武勇伝にゆかりがあります。彼の生涯を振り返ることで、当時の武士の姿や家族の結びつきについて知ることができます。

生い立ちと初期の経歴

天正10年（1582年）、原田宗資は桑折宗長の子として生まれました。この時期、伊達家は地域内での権力を高めつつあり、宗資の家族もその影響を受けていました。幼名は弁慶と呼ばれ、子供の頃から周囲に期待されていたことでしょう。

文禄2年（1593年）、彼の従兄である原田宗時が文禄の役に従軍中に病で亡くなると、主君である伊達政宗の命により、原田家を継ぐことになります。このように、家族の責任を早くから担うことになった宗資は、牡鹿郡の大瓜領主としてその地位を確立しました。

武功と外交手腕

1595年、秀次事件の際には、在京の重臣たちとともに連判状に署名をし、政権の運営に参加しました。慶長5年（1600年）、政宗は上杉景勝討伐のために出陣することとなりました。帰国の際には相馬家との緊張関係が懸念されましたが、宗資は相馬家の重臣・水谷胤重と交渉し、相馬義胤から領内を通過する許可を得ることに成功しました。この外交的な手腕により、政宗は無事に帰還することができました。

徳川家への従軍と家族

その後も宗資は数々の戦に従軍し、慶長11年には政宗の長女・五郎八姫の婚礼に際し、貝桶渡しの役を務めるなど、重要な役割を果たしました。慶長20年（1615年）の大坂夏の陣では、数多くの敵将を討ち取り、その成果により4,000石の加増を受け、柴田郡の船岡城主となりました。

終焉と家族のその後

しかし、元和9年（1623年）6月14日、宗資は仙台で病死しました。享年は42歳であり、彼の早すぎる死は多くの人々に悲しみをもたらしました。彼の嫡子である雅楽（後の宗輔）はまだ5歳でしたが、家跡を相続することを命じられました。後にこの宗輔は伊達騒動で知られる原田甲斐として名を馳せます。

系譜

原田宗資の家系は非常に重要であり、彼の父は桑折宗長であり、正室は津多（慶月院）で、彼女は伊達政宗の落胤とされています。娘たちはそれぞれ清水長左衛門、梁川宗元、飯坂宗長と結婚し、家族のつながりを深めました。また、宗政や宗時といった子孫も名を留めています。

まとめ

原田宗資の人生は、戦国時代から江戸時代初期という激動の時代を生き抜いた武士としての道を示し、家族や主君に対する忠誠心が色濃く表れています。彼の生涯を通じて、当時の社会や武将の役割、さらには家族の構成が如何に重要であるかを知ることができます。

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