原田明広

原田 明広（はらだ あきひろ）

人物概要と歩み

原田明広氏は、1966年7月25日に茨城県で生まれた元プロ野球選手です。ポジションは投手でした。現役引退後は、故郷である茨城に戻り、会社員として勤務する傍ら、少年野球の指導者として後進の育成に力を注いでいます。現在は、友部リトルシニアの監督を務めており、さらに読売ジャイアンツのOBスカウトとして、地元茨城から将来性のある選手を発掘する役割も担っています。

高校時代からプロ入りまで

茨城県立笠間高等学校で野球に打ち込んだ原田氏は、中央球界では広く知られていなかったものの、レベルの高い茨城の高校野球界にあって、2年生時から右の本格派としてその実力が注目を集めていました。卒業後の1984年オフ、ドラフト会議を経由せず、読売ジャイアンツにテスト入団の形でプロ野球選手としての第一歩を踏み出しました。

読売ジャイアンツでのキャリア

プロ入り後、主に二軍であるイースタン・リーグで経験を積みました。背番号は入団当初の1985年から1988年までが「88」、1989年から引退する1991年までは「86」を着用しました。投手として期待された原田氏は、二軍では安定した成績を残しています。

特に、1990年シーズン途中には一軍への昇格も経験。この年の二軍での成績は、7勝1敗、防御率2.54という好成績で、イースタン・リーグにおいては防御率でリーグ4位、そして勝率では最高勝率を記録しました。翌1991年も二軍で7勝6敗、防御率2.48と防御率リーグ2位の成績を残しましたが、このシーズン終了後に球団から戦力外通告を受け、惜しまれつつも現役を引退しました。

プロ野球選手としての生涯で、一軍公式戦に出場する機会は一度だけでした。それは、投手としてではなく、1990年7月22日に横浜スタジアムで行われた対横浜大洋ホエールズ20回戦でのことでした。この試合に「6番・右翼手」として先発出場しましたが、これは相手投手の左右などを考慮した偵察メンバーとしての起用であり、実際には1回裏の相手チームの攻撃が始まる前に代えられました（具体的には西岡良洋選手と交代）。この一度きりの出場が、原田氏にとって唯一の一軍公式戦でのプレーとなりました。

引退後の活動

現役引退後、原田氏は出身地である茨城県に戻り、一般企業に就職しました。会社員として働く傍ら、野球への情熱は失わず、少年野球の指導者としての道を歩み始めます。地元茨城の友部リトルシニアで監督を務め、若い世代の指導にあたっています。特に、後に読売ジャイアンツからドラフト1位指名を受け、現在ミキハウスでプレーする髙橋優貴投手を中学生時代に指導した経験も持ち合わせています。

さらに、2020年6月27日には古巣である読売ジャイアンツとOBスカウトとして契約を締結しました。この契約により、原田氏は自身の故郷である茨城エリアを中心に、将来有望なアマチュア選手を発掘し、その情報を球団に提供するという重要な役割を担っています。プロ野球選手としての経験と、長年の指導者としての視点を活かし、球団の未来を担う選手を見出す活動に従事しています。

主な記録と背番号

初出場・初先発出場: 1990年7月22日、対横浜大洋ホエールズ20回戦（横浜スタジアム）、6番・右翼手として先発出場（偵察要員、1回裏に西岡良洋と交代）

背番号:
88 （1985年 - 1988年）
86 （1989年 - 1991年）

原田明広氏は、プロ野球選手としては一軍での華々しい活躍の機会には恵まれませんでしたが、二軍で確かな実力を示し、引退後は指導者、そしてOBスカウトとして、野球界、特に地元茨城の野球振興と後進育成に多大な貢献を続けています。

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