原秀章

原 秀章：日本の競泳界を彩ったバタフライのレジェンド

原 秀章（はら ひであき、1956年8月1日生まれ）は、日本の競泳選手で、特にバタフライにおいて卓越した成績を残したアスリートです。1976年モントリオールオリンピック及び1980年モスクワオリンピックに日本代表として選出され、数々の国内外の大会で数々の記録を樹立しました。

経歴

原は横浜市立大綱中学校、尾道高校、そして早稲田大学を卒業しました。彼の競泳キャリアは、1973年の世界水泳選手権で始まりました。この大会では、100mバタフライで58秒00と当時の日本タイ記録を出しましたが、予選で9位にとどまり決勝には進めませんでした。

その翌年、1974年のアジア競技大会で彼は100mバタフライで金メダル、200mバタフライで銀メダル、さらに400mメドレーリレーでも金メダルを獲得しました。1975年の世界水泳選手権では、100mバタフライの予選で57秒43の日本新記録を更新し、決勝でも57秒19の新記録をマークしました。彼はこの大会で8位という結果を残しました。

1976年のモントリオールオリンピックでは、100mバタフライで予選、準決勝、決勝の全てで連続して日本新記録を更新し、結果として7位に終わりました。この記録は、オリンピックにおいて1種目で3連続日本新記録を出したのは48年ぶりの快挙でした。200mバタフライでも日本新記録を出しましたが、残念ながら予選で敗退しました。

彼は1980年のモスクワオリンピックにも日本代表として選出されましたが、政治的理由からのボイコットにより出場を果たすことができませんでした。

原の競技スタイルは、特にスピードと持久力を活かしたバタフライでの優位性が特徴でした。彼は全国中学・高校総体での優勝経験があり、また日本学生選手権では100mバタフライでの4連覇、200mバタフライでの3連覇、400mメドレーリレーでの4連覇を含む合計11回の優勝を遂げています。

主な実績

以下に原秀章の主な競泳成績をまとめます。

• - 1970年：全国中学校体育大会 200m個人メドレー 優勝
• - 1971年：全国中学校体育大会 100mバタフライ 優勝
• - 1972年：全国高等学校総合体育大会 100mバタフライ 優勝、400mメドレーリレー 優勝
• - 1973年：日本選手権 100mバタフライ 優勝
• - 1974年：日本選手権 100mバタフライ 優勝、アジア競技大会 100mバタフライ 優勝、200mバタフライ 2位
• - 1975年：世界水泳選手権 100mバタフライ 8位（57秒19 日本新記録）、200mバタフライ 15位
• - 1976年：モントリオールオリンピック 100mバタフライ 7位（56秒34 日本新記録）、200mバタフライ 15位（2分04秒68 日本新記録）

原秀章は、ただの選手ではなく、日本の水泳界を牽引した偉大なアスリートとして、その名を歴史に刻んでいます。彼の業績は、今も多くの後に続く選手たちの手本となっています。

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