双葉駅 (北海道)

双葉駅 (夕張鉄道)

双葉駅（ふたばえき）は、北海道夕張郡長沼町にかつて存在した夕張鉄道が運行していた鉄道路線の駅の一つでしたが、現在はその役目を終え廃駅となっています。これは、夕張鉄道線の経営合理化という時代の流れの中で、1974年をもってその歴史に終止符が打たれたためです。

歴史

双葉駅の歴史は比較的短く、昭和34年（1959年）9月22日に営業を開始しました。この駅は、夕張鉄道線の沿線における地域住民の利便性向上などを目的に設置されたと考えられます。しかし、開業からわずか15年後には、鉄道事業を取り巻く環境の変化と夕張鉄道全体の合理化計画の波に洗われることになります。まず、昭和49年（1974年）4月1日をもって旅客営業が休止され、駅としての実質的な機能が停止しました。そして、その年の10月1日には正式に廃止となり、その短い役目を終えました。これは、この時期に進行していた夕張鉄道線の段階的な規模縮小や廃止の一部を構成する動きでした。

駅構造

駅の施設は非常にシンプルで、単式ホームが一つと線路が一本の、いわゆる一面一線の構造を持つ地上駅でした。利用者向けの設備としては、ホーム上に待合室が設けられていたほか、それ以外の特別な施設は確認されていません。営業開始当初からおそらく、係員のいない無人駅として運用されていたようです。ホームは、路線の上り方向にあたる野幌駅方面に向かって線路の右側、すなわち北側に設置されていました。また、ホームの栗山駅寄りの端部近くに待合室が配置されていたことが記録に残されています。このような簡素な構造は、地域輸送を担う簡易な駅として設計されたことを示唆しています。

駅周辺

駅が位置していた周囲は、広大な農地が広がる典型的な農業地帯でした。現在、駅そのものは完全に撤去され、かつての線路敷きもその姿をほとんどとどめていません。廃止から長い年月が経過しており、駅があった場所を特定することは困難になっていますが、かつての線路跡地は、地域を結ぶ広域農道として整備され、新たな交通路として活用されています。この広域農道は、周辺の農業地域から生産物を輸送するためや、地域住民の移動のために重要な役割を果たしており、かつての鉄道路線が持っていた交通網としての機能を形を変えて引き継いでいると言えるでしょう。駅周辺の土地利用は、現在も農業が中心であり、広々とした田園風景が広がっています。

隣の駅

夕張鉄道線における廃止時点での双葉駅の隣の駅は以下の通りです。

夕張鉄道
夕張鉄道線
南幌駅 - 双葉駅 - 北長沼駅

南幌駅から北長沼駅への間に位置しており、比較的駅間距離が短かった区間に設置されていたことが分かります。しかし、合理化の波の中で、このような簡易な駅は維持が困難となり、廃止の対象となったと考えられます。

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