受身 (格闘技)

受身の技術

受身（うけみ）は、格闘技や武道において、投げられたり倒れたりした際に、地面との衝突によるダメージを軽減するための防御的な姿勢や動作を指します。この技術は、柔道、合気道、柔術、ブラジリアン柔術、レスリング、相撲などの多様な流派で採用され、主に頭部や他の重要な身体部位を保護することを目的としています。

受身の概要

受身は、投げられたり倒れたりする状況で、身体の衝撃を逃がし、損傷を最小限に抑えるために非常に重要な技術です。例えば、柔道ではさまざまな受身の動作が存在し、これらの技術は単なる防御に留まらず、転倒した際の身体の使い方を訓練します。受身が上達することは難しいとされ、それゆえ「受身三年」という言葉があるように、これを習得するには時間と努力が求められます。

受身の基本動作

受身の基本的な動きには、背を丸めて頭部を打たないようにし、地面に手をついて衝撃を分散させることが含まれます。これには、身体の中心部（体幹）よりも先に四肢をつくことで衝撃を和らげるという基本的な考え方が根底にあります。運動の方向や流派によって異なる種類の受身が存在するため、それぞれが持つ独自のテクニックは多様です。

代表的な受身の種類

以下では、いくつかの格闘技に見られる代表的な受身を紹介します。

柔道

• - 後ろ受身: 後方に転倒するときは、頭を守るために首を起こし、衝撃を手で叩くことで緩和します。
• - 横受身: 横向きに転倒する際、首を起こしながら地面を手で叩き、側面から倒れます。
• - 前受身: うつ伏せに転ぶ際、前腕を地面につけて衝撃を緩和します。
• - 前回り受身: 顎を引きながら体を丸め、前方へ転倒します。

合気道

• - 後ろ回り受身: 後ろに転ぶとき、体を丸めた状態で後方に回転し、頭を保護します。これには独特の足の使い方が求められます。

プロレス

• - バンプ（受身）: プロレスでは、技の見栄えや演出効果を狙うため、受身が重要な役割を果たします。投げ技や打撃技に対して、身体を意図的に使い、派手な動きで観客に伝わるように作り出します。また、受身の質が試合展開や迫力を大きく左右するため、選手は高い技術を持つことが求められます。

表現の重要性と安全性

受身は、単に身体を守るだけでなく、技を効果的に見せるための重要な技術であり、選手が安全に試合を進めるために欠かせない要素です。特にプロレスでは、「ショー」としての側面が強調されるため、受身の技術がより一層磨かれることになります。このように、受身は格闘技において基盤となる技術であり、その学びには全流派共通の重要性があると言えるでしょう。

受身をマスターすることで、選手は安全に技を受け、さらにその技術を生かしたパフォーマンスが可能になります。

もう一度検索