古今亭志ん馬 (7代目)

七代目古今亭 志ん馬 (ここんてい しんば)

七代目古今亭志ん馬は、1958年3月3日に東京・板橋区で生まれ、本名は吉野惠一という落語家です。彼は落語協会に所属し、出囃子には『芸者ワルツ』が使用されていました。志ん馬はそのユーモラスな演技と深い人間味あふれる語り口で、観客に愛され続けました。

経歴

志ん馬は日本大学を中退後、1981年4月に六代目古今亭志ん馬に弟子入りしました。入門当初は「古今亭志ん吉」という名前で前座を名乗り、落語の修行を重ねました。1985年9月には二ツ目に昇進し、「志ん次」と改名し、活動を本格化させました。

1994年8月、師匠の六代目古今亭志ん馬が亡くなったため、彼は三代目古今亭志ん朝の門下に移籍しました。その後、1996年にはNHK新人演芸大賞の落語部門で大賞を受賞し、演目「宮戸川」で評価を得ました。この受賞は彼のキャリアを大きく前進させるものでした。

1997年9月には七代目柳亭燕路と共に真打昇進し、名跡を受け継いで七代目古今亭志ん馬を名乗ることになりました。彼の落語は、伝統的なスタイルを基盤としつつも、独自の視点と新鮮さを取り入れることで、多くのファンを魅了しました。

志ん馬は2013年10月7日、胃がんのため東京都台東区の病院で他界しました。享年55歳でした。彼の死は落語界に大きな喪失をもたらしました。

志ん馬の追悼

志ん馬の没後10年となる2023年10月6日には、東京・巣鴨のスタジオフォーにて「七代目古今亭志ん馬没後十年追悼落語会」が催されました。企画は寺脇研が手掛け、五明楼玉の輔や笑組、三遊亭歌橘、古今亭ぎん志といった落語家が出演しました。志ん馬の夫人もトークに参加し、彼への想いを語りました。

人物

私生活では、志ん馬は読売ジャイアンツの熱心なファンであり、試合観戦なども楽しんでいたと言われています。

志ん馬は、その生涯を通じて落語の普及にも貢献し、名人と称されるほどの存在となりました。彼の遺した業績は、今なお多くの人々に受け継がれています。彼の演目やスタイルを学ぶ後進たちにも影響を与え、彼の遺志はこれからも受け継がれていくことでしょう。

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