古島和雄

古島和雄の生涯と業績

古島和雄（ふるしま かずお）は、1921年に長野県飯田市で生まれた日本の歴史学者である。彼は主に中国史を専門とし、東京大学および大東文化大学の名誉教授として知られている。

学歴と初期のキャリア

古島は1942年に旧制飯田中学を卒業し、続いて1943年に旧制浦和高等学校を卒業した。その後、東京帝国大学文学部に入学。しかし、彼の学生生活は間もなく徴兵により兵役に就くこととなり、1945年の太平洋戦争終結後に復員し、東京帝国大学に復学。1948年に卒業する。

その後、古島は東京大学大学院に進学するものの、1949年に退学し、東洋文化研究所の助手に就任する。1954年には東京大学社会科学研究所の助教授に就任し、1967年には同研究所の教授に昇進した。古島は1978年から1983年までの間、現代中国学会の代表幹事を務め、同時に中国学研究の発展に貢献してきた。

名誉教授としての業績

1982年には東京大学を定年退官し名誉教授となり、その後大東文化大学文学部の教授を務める。1985年からは大東文化大学東洋研究所の所長を任され、1993年に大東文化大学を退職後も名誉教授として活動を続けた。

古島の研究には、学生指導も含まれる。その中には、中国法制史の学者である木間正道や、おそらく今後の中国史研究に影響を与える人材が数多くいる。

主な著書と研究内容

古島は多くの著作を残しており、日本の中国史研究において重要な役割を果たしてきた。例えば、1972年に発表された『中国農村革命の展開』は、アジア経済研究所から出版され、彼の主著の一つとして位置づけられている。この作品では、旧中国の土地所有に関する論考も含まれている。

また、1977年に発刊された『現代社会主義：その多元的諸相』には、「毛沢東思想とプロレタリア文化大革命」という章を執筆し、1970年代の中国における文化的変革を探求した。

1982年には『中国近代社会史研究』を出版し、1950年から1972年までに発表された論文をまとめて収録している。この中には彼が研究を重ねてきた中国の歴史に関する重要な見解が盛り込まれており、研究者や学生にとって有益な資料となっている。

家族と親族

古島の家族には、実兄の古島敏雄がいる。彼もまた日本経済史や農業史の研究者であり、東京大学の名誉教授として知られている。このように、古島家は学問の世界で大きな影響を持つ存在である。

まとめ

古島和雄の生涯は、日本における中国史学の発展と密接に結びついており、彼の研究と教育によって多くの後進が育ってきた。その業績は今後も中国史研究に寄与し続けることであろう。

もう一度検索