古市場村 (島根県)

古市場村（ふるいちばむら）は、1889年（明治22年）から1910年（明治43年）までの短い期間、島根県那賀郡に存在した村です。現在の浜田市の一部にあたり、三隅川の下流域、左岸に位置していました。

地理

古市場村は、三隅川の下流域に開けた土地に位置していました。三隅川は、村の生活と産業に深く関わっており、農業用水や漁業資源として利用されていました。

歴史

1889年（明治22年）4月1日、町村制の施行により、那賀郡古市場村が単独で村制を施行し、古市場村が発足しました。この町村制の施行は、日本の地方自治制度の基礎を築くものであり、古市場村もその流れに乗って新たなスタートを切りました。

しかし、その歴史は長くは続きませんでした。1910年（明治43年）10月1日、那賀郡西湊村と合併し、新たに三保村が新設されたことに伴い、古市場村は廃止されました。短い期間ではありましたが、古市場村は確かにその地域に存在し、人々の生活と歴史を刻んでいました。

地名の由来

古市場村の名前は、かつてこの地に市が立っていたことに由来します。人々が集まり、物資が交換される市場は、地域の経済と文化の中心地でした。その賑わいを反映した地名が、古市場村の歴史を物語っています。

産業

古市場村の主な産業は、農業と漁業でした。三隅川の恵みを受けた肥沃な土地では、米や野菜などが栽培され、村人の食糧を支えていました。また、三隅川や日本海での漁業も盛んで、新鮮な魚介類が食卓を彩っていました。自然の恵みを活かした産業が、村の経済を支えていたのです。

教育

1874年（明治7年）には、古市場小学校が開校しました。教育は、村の発展に不可欠な要素であり、子供たちはここで読み書きや計算、道徳などを学びました。古市場小学校は、地域の未来を担う人材育成の場として、重要な役割を果たしていました。

参考文献

角川日本地名大辞典 32 島根県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

* 島根県の廃止市町村一覧

もう一度検索