古谷充

古谷充：日本のジャズ界を彩ったサックス奏者

古谷充（ふるや たかし、1936年2月13日 - 2020年9月2日）は、日本のジャズミュージシャンとして、サクソフォーン演奏とボーカルの両方でその才能を発揮しました。彼は、ジャズ・クラリネット/サクソフォーン奏者である松野国照を父に持ち、自身も息子にジャズ・サクソフォーン奏者の古谷光広を持つ、音楽一家に生まれ育ちました。

生い立ちと音楽への道

1936年、古谷充は大阪府で、ジャズミュージシャンの父、松野国照の息子として誕生しました。1951年には京都市立堀川高等学校音楽課程に入学し、当初はヴァイオリンを専攻していましたが、後にクラリネットへと転向しました。1952年、父親の勧めでアルトサックスを手に入れ、大津市の米軍キャンプで演奏するジャズバンドに参加したことが、プロの音楽家としてのキャリアを歩むきっかけとなりました。

プロとしての活躍

1954年、古谷充はプロのミュージシャンとして活動を開始しました。1959年には、北野タダオとアロージャズオーケストラなどを経て、23歳という若さで自身のバンド「古谷充とザ・フレッシュメン」を結成。このバンドは関西でトップクラスの人気を誇るコンボとなり、18年間にわたって活動を続けました。

アルバムリリースと受賞

1975年には、アルバム「SOLITUDE」を発表し、その後も1982年に「Body & Soul」、1986年にライブ・アルバム「Here I Am」をリリースするなど、精力的に作品を発表しました。1995年には、長年の功績が認められ、第11回ツムラ・ジャズ・ヴォーカル賞特別賞を受賞。その後、ニューヨークで録音されたアルバム「古谷充In Manhattan」を発表し、国際的にも高い評価を得ました。1998年には、尼崎アルカイックホール・オクトでのコンサートプロデュースと演奏が評価され、尼崎市民芸術賞を受賞しています。

2000年にはボーカルアルバム「My Song Book」をリリースし、2002年には追手門学院大学の客員教授に就任するなど、教育分野でも貢献しました。

その生涯を閉じる

2020年9月2日、古谷充は肺炎のため84歳で亡くなりました。彼の音楽は、多くの人々に感動を与え、日本のジャズシーンに大きな足跡を残しました。

ディスコグラフィ

『Solitude』 1975年
『Body & Soul』（テイチク/UNION） 1982年
『Here I am』　1986年
『古谷充In Manhattan』（キング）1995年
『My Song Book』2000年

出演番組

セッション（NHK-FM）
サンディ・ジャスト・イン・タイム（朝日放送ラジオ）
MBSヤングタウン（MBSラジオ）
オーサカ・オールナイト 叫べ! ヤングら（ラジオ大阪）
Take The Music（FM大阪）

古谷充は、その卓越した音楽性と情熱的なパフォーマンスで、日本のジャズ界に多大な影響を与えた偉大なミュージシャンでした。彼の音楽は、これからも多くの人々に愛され続けることでしょう。

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