古賀武

古賀 武 (こが たけし) の経歴と業績

古賀武は、1939年5月11日に福岡県で生まれた日本の柔道家であり、9段の実力を誇ります。彼は1961年の世界選手権において銅メダリストとなりました。柔道は彼の父親が開いた柔道場でスタートし、古賀は小倉市の出身です。

幼少期と柔道の始まり

彼は3人兄妹の長男として生まれ、父親の影響で柔道を始めました。太平洋戦争後、父親が柔道場を再開し、古賀は中学1年生の時に柔道に取り組み始めます。当初はあまり興味がなかったようですが、その天性の運動神経が彼を柔道の世界に引き込んでいきました。早朝に父と共に海岸でのランニングや神社での階段駆け上りの厳しい稽古を積んだことで、実力を高めていきました。

高校時代の挑戦

古賀は県立小倉南高校に進学し、高校時代は刑務所や製鉄会社の柔道部で特訓を重ねました。普通校での進学は自身の将来を考慮した選択でした。特に、西日本大会ではベスト8に進出するなどの活躍を果たします。彼は高校2年次と3年次に国体に福岡県代表として出場し、連覇に貢献する優秀な選手として注目されました。

大学生活と怪我

大学進学後、古賀は日本大学に入学しますが、腰痛に悩まされます。腰椎分離症と診断され、大分県で治療を受けた結果、次第に稽古を再開。2年次には学生選手権で準優勝を果たし、大学4年次にはついに優勝を達成します。また、同年に開催された世界選手権に出場し、堂々の銅メダルを獲得しました。

世界選手権での活躍

1961年の世界選手権では、強敵たちと戦う中で準決勝へ進出したものの、オランダのアントン・ヘーシンクに敗れ、3位という結果に終わりました。この試合では彼の実力を証明しつつも、反省の念を抱えた経験となりました。大会後は選手たちと共に柔道の普及活動をヨーロッパで行い、特に1964年の東京オリンピックへの柔道の正式種目としての格上げに寄与しました。

引退後の人生

大学卒業後、八幡製鉄に勤務しながら、全日本選手権に出場。1990年にはスペースワールドの警備に従事し、さまざまな職務を経験しました。2012年には講道館創立130周年記念式典で9段に昇段し、彼の柔道への姿勢がさらに顕著になりました。古賀は今後の柔道普及と発展のためにも、さらなる精進を誓いました。

主な戦績

• - 1959年: 全日本学生選手権 2位
• - 1960年: 全日本学生選手権 3位
• - 1961年: 世界選手権 3位
• - 1965年: 全日本選手権 3位

古賀武の人生は、強靭な意思と努力の連続から成り立っており、柔道界における彼の存在は多くの後進に影響を与え続けています。

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