台北南山広場

台北南山広場

台北南山広場は、台湾の台北市信義区に位置し、台北101の北東側に隣接する超高層ビルです。この複合施設は、低層の商業エリアと高層のオフィスビルから構成されており、約5,300坪の敷地に広がっています。かつての台北世界貿易中心世貿2館があった場所に建設され、2017年10月26日に竣工し、2018年6月11日に開業しました。

建物の特徴

台北南山広場のオフィス棟は高さ272メートル、地上48階、地下5階を持ち、総床面積は60,340坪です。竣工時には世界で219位、台北市内で2番目、台湾全体では高雄85ビルに次ぐ3番目の高さを誇りました。低層部にはブリーズ・センター（微風南山）があり、その核となる店舗として日本のアトレが2019年1月10日に開業しました。また、年越し花火イベントでは、台北101との共催が恒例となっています。

歴史的背景

世貿2館は、台北南港展覧館1館の開業によりコンベンションセンターとしての役目を終えました。台北市政府は資産活用のため、2012年に公募を開始し、南山人寿が50年間の地上権を取得しました。これにより、オフィスや商業施設、博物館の整備が計画され、投資総額は450億ニュー台湾ドルを越える見込みとなりました。開業後は、年に約2億NT$以上の賃料と不動産税収入が市政府にもたらされます。

建築仕様とデザイン

台北南山広場は、地下にはSRC構造とRC構造を採用し、地上部分にはS構造を使用した混合工法で建設されています。耐震機能を強化するため、オフィスタワーの44階には動吸振器が2基設置されています。建物のデザインは南山人寿のロゴをモチーフにした形状をしており、「ハの字」型の断面は感謝を表す「合掌」を象徴しています。

受賞歴

台北南山広場は、インテリジェント・ビルや緑の建築に関する評価を受けており、台湾智慧建築協会主催のTIBA AWARDS 2017でプラチナ賞を受賞しました。また、アジア太平洋地区スマート建築連盟設計部門で金賞を受賞しています。

フロア構成

地上48階のうち、6-43階の38フロアはオフィスエリアとして利用されており、開業時点で9割以上が埋まっています。46-48階にはルーフトップバーが設置され、訪れる人々に特別な体験を提供しています。

微風南山について

微風南山は、台湾の小売大手ブリーズ・センターによって運営される商業施設であり、アトレブランド初の海外店舗も占めています。レストラン街は高層棟の46-48階にあり、様々な飲食店が展開されています。さらに、アトレ微風南山には51の店舗が入居し、そのうち16店舗は台湾初進出となります。

アクセスと周辺施設

台北南山広場へのアクセスは便利で、台北捷運淡水信義線の台北101/世界貿易センター駅や象山駅から徒歩約500メートルの距離です。周囲には台北市政府大楼や信義区公所、華南銀行などが近接しており、非常に便利なロケーションです。特に、台北101との距離も近いため、観光客やビジネスマンにとっても利用しやすいエリアとなっています。

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