右田雅彦

右田雅彦：南海ホークスから阪神タイガースへ

右田雅彦（みぎた まさひこ）は、1965年6月18日生まれ、熊本県熊本市出身の元プロ野球選手。外野手として活躍した。

彼の野球人生は、兄である元プロ野球投手、右田一彦の影響を強く受けていると言えるだろう。兄と同様に、九州学院高校から社会人野球の電電九州へと進み、都市対抗野球にも2度出場するなど、実力を磨いた。

1986年、南海ホークスのドラフト3位指名を受け、プロ野球の世界へ飛び込む。1年目の1987年には開幕一軍入りを果たし、代走や守備要員として活躍。この年、プロ初安打を記録するなど、早くから頭角を現した。

プロ生活の中で、右田雅彦の最も記憶に残る出来事の一つとして、1990年5月20日の日本ハムファイターズ戦でのプロ初本塁打が挙げられるだろう。西崎幸広投手から放ったこの一発は、彼のプロ野球人生において唯一の本塁打となった。

しかし、1990年シーズンオフに大きな転機が訪れる。4対5の大型トレードで、南海ホークスから阪神タイガースへと移籍することとなった。このトレードには、両球団の多くの選手が関わっており、右田雅彦にとっても大きな変化をもたらす出来事であった。

阪神タイガースでは、思うように出場機会を得られず、3試合の出場にとどまった。1994年、現役を引退。

引退後は地元熊本に戻り、かつての同僚である松崎秀昭らと共に、指導者として野球界に貢献した。左打ちであったことから、南海時代には「左で打っても右田」という応援歌が作られるなど、ファンの記憶にも深く刻まれた存在であった。これは、同じ南海ホークスに所属し、年齢を重ねても活躍を続けた若井基安の応援歌「年を取っても若井」と似たような趣向である。

彼のプロ野球生活は長くはなかったものの、持ち前の高い能力と持ち前の明るさで、周囲を魅了した。右田雅彦の活躍は、多くの野球ファンの記憶に刻まれていることだろう。

詳細情報

初出場: 1987年4月10日　対阪急ブレーブス1回戦（西宮球場）　9回裏に左翼手として出場
初先発出場: 1987年4月23日　対西武ライオンズ2回戦（平和台球場）　9番・左翼手で出場
初安打: 1987年10月15日　対ロッテオリオンズ25回戦（大阪球場）　佐々木誠の代打で荘勝雄投手から
初本塁打: 1990年5月20日　対日本ハムファイターズ7回戦（山形県野球場）　西崎幸広投手から
* 背番号: 38 (1987年 - 1990年)、58 (1991年 - 1994年)

南海ホークスは1989年に福岡ダイエーホークスへ球団名を変更している点も重要な情報として付け加えておく。右田雅彦の野球人生は、球団名変更という時代の流れの中での活躍という点においても、特筆すべきものがあるだろう。 彼のNPBでの成績は、日本野球機構の公式サイトで確認することができる。

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