叶 匠壽庵

株式会社叶匠壽庵について

株式会社叶匠壽庵は、滋賀県大津市に本社を構える和菓子製造業者です。伝統的な和菓子の製造・販売を中心に事業を展開しています。

創業と理念

1958年、当時大津市職員であった芝田清次氏が、「叶 匠壽庵」を創業しました。茶道を通じて培った感性を活かし、自宅を工房として和菓子づくりをスタート。1968年には株式会社へと組織変更しました。

社名には、「お客様の期待に応えられるよう、職人として最高の技を発揮し、末永く愛される和菓子を作り続けたい」という想いが込められています。創業当初、芝田氏は菓子職人としての経験はほとんどなく、知人の職人からわずか10日間の指導を受けたのみだったそうです。

寿長生の郷

二代目である芝田清邦氏の時代には、「農工一体」の思想に基づいた「寿長生の郷」が建設されました。約20万8,000平方メートルの広大な敷地には、本社工場、茶席、川床テラスカフェ、食事処、イベントホール、売店などが点在し、里山の自然がそのまま生かされています。梅や柚子など約800種類の植物が植えられ、四季折々の美しい風景が楽しめます。

毎年3月には「梅まつり」、秋には「秋の菓子まつり おおみたから」が開催され、陶芸、農業体験、菓子作りなどの体験教室も開かれています。年間来場者数は約6万人にものぼり、地域住民や観光客に親しまれています。また、地元の小学校と連携し、田植え体験の場も提供しています。

代表銘菓「あも」

1971年に誕生した「あも」は、求肥と小豆を組み合わせた棹菓子で、叶匠壽庵を代表するロングセラー商品です。シンプルながらも素材の良さを活かした味わいが、長年にわたり多くの人々に愛されています。

受賞歴と社会貢献

全国菓子大博覧会では、第18回・23回に高松宮名誉総裁賞、第23回・24回に工芸大賞、第25回に農林水産大臣賞を受賞するなど、数々の賞を受賞しています。

地域社会への貢献も積極的に行っており、2013年には滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホールの公式スポンサー第1号となりました。2015年には、大津市中心部の「ナカマチ商店街」の再活性化を目指すまちづくり会社「百町物語」を設立し、商店街の再生を支援しています。

メディア掲載

テレビ東京「日経スペシャル カンブリア宮殿 伝統ある和菓子界の革新者！ 自然豊かな里山から生み出される絶品和菓子の秘密」（2017年4月20日放送）

関連書籍

『花雲水 菓匠とし世に生かされて』（著者:芝田清次、講談社、1985年4月1日）ISBN 9784062017657

外部リンク

公式ホームページ
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