合田好道

合田好道について

合田好道（ごうだ よしみち、1910年 - 2000年）は、日本の著名な画家であり陶芸家です。彼は特に益子焼の成長に大きな影響を与え、その指導力によって多くの若者たちに陶芸の魅力を伝えました。戦後の益子の象徴的な人物とみなされ、「益子のお目付役」と称されました。彼はまた、濱田庄司を中興の祖とした益子焼の発展に対し、島岡達三からも「濱田の精神の伝導者」と呼ばれ、思想的に多大なる影響を与えました。

生い立ち

合田は香川県三豊郡豊濱町に生まれ、幼少期には家族で朝鮮に移住し、9歳の時に日本へ帰国しました。その後、芸術に興味を抱くようになり、画家としての道を志すことになります。彼は東京に上京し、春陽会にて油絵を学びますが、画壇の人間関係に疲れを感じ、隠れた生活を希望するようになりました。彼は古美術の探求を続けた結果、戦後にはその知識を生かして多くの美術家との交流を深めました。

益子での活動

1946年、合田は益子に移住し、益子焼の窯元を再建しました。彼は地域住民に陶芸の指導を始め、特に若い陶芸家たちの育成に尽力しましたが、初めはそのアドバイスが受け入れられませんでした。それでも、若者たちの中に志を持った者たちを見出し、彼らに技術や思想を伝えていきます。合田のもとには多くの陶芸志望者が集まり、彼らと共に楽しく学びながら創作を行いました。

作陶活動と成果

1950年代から1960年代初頭にかけて、合田は益子での作陶を続けながら、古美術の取扱いを中心とした生活を送ります。彼は独自の技法を用いて多様な作品を生み出し、その作品は一般にも高く評価されるようになりました。

1972年には韓国での作陶活動にも着手し、金海窯を設立しました。この窯元では、韓国の伝統技術を取り入れた作品を制作し、その成果は日本だけでなく韓国でも高い評価を受けました。

晩年と受賞歴

1981年には「合田陶器研究所」を設立し、後進の育成を続けました。1990年には研究所設立10周年を迎え、数々の受賞歴も残します。遺志として葬儀は行わず、身内の手によりお別れの会が開かれました。合田は彼の活動の影響を今もなお益子の陶芸界に残しており、彼の教えを受け継ぐ弟子たちによってその精神が受け継がれています。

合田好道記念室

彼の作品や思想を後世に伝えるため、益子町に設置された「合田好道記念室」では、陶器や油絵、書、そして彼が蒐集した骨董品などが展示されています。合田の業績と精神は、今も益子の地で生き続けています。

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