合衆国法典

合衆国法典 (U.S.C.)

合衆国法典（United States Code、略称：U.S.C.）は、アメリカ合衆国における連邦法律の中でも一般的で恒久的なものを、主題別に体系的に整理した公式な法令集です。この法典は、法令の概念を明確にし、法律の検索や理解を容易にするために編纂されています。合衆国政府印刷局が発行し、初版が登場したのは1926年でした。それ以前にも1874年に初回改訂版が発行され、1878年にはさらに改訂がなされていました。

合衆国法典の沿革

合衆国法典は、特定の個人や団体ではなく、一般的な法の集成に特化しています。法典の形成にあたっては、1873年12月1日までの法律を網羅した「Revised Statutes」を基に整理され、74編に分類されています。また、合衆国法典は法律そのものではなく、法の一応の証拠と見なされているため、正式な法律の確認には「United States Statutes at Large」を参照する必要があります。この点に関する不便さを解消するため、合衆国法典自体を法として認める動き（positive law codification）が進められ、現在では27の編がこの形に該当しています。

法典の構造

合衆国法典は法律を分野ごとに整理しており、個々の法律は「編（title）」というカテゴリーに分類されます。この編は1から番号が振られています。たとえば、倒産関連の法律は第11編、著作権に関する法律は第17編、そして公衆衛生と社会福祉についての法律は第42編といった具合です。特に、法律は複数の編にまたがることもあり、その場合各編に重複して記載されることがあります。

各編の配下には、さらに章（chapter）や条（section）が設けられており、これによって具体的な法律が迅速に見つけられる仕組みが組まれています。法律を合衆国法典内で引用する際は、一般的に「X編 U.S.C. Y条」と表記されます。例えば、「合衆国法典第42編第12101条」（42 U.S.C. § 12101）は、障害を持つアメリカ人に関する法律が収められている章です。

編の一覧

合衆国法典には多くの編が存在し、それぞれが異なる法的分野を扱っています。以下にその一部を示します：

• - 第1編: 総則
• - 第2編: 議会
• - 第3編: 大統領
• - 第7編: 農業
• - 第11編: 破産
• - 第17編: 著作権
• - 第42編: 公衆衛生・社会福祉

各編は、法令の整合性を保ちながら、法曹や一般市民が必要とする法的情報を効率的に提供することを目的としています。そのため、合衆国法典は法律の研究や実務において欠かせないリファレンスの一つとなっています。

参考資料

合衆国法典に関するさらなる情報やリファレンスには、合衆国政府印刷局のウェブサイトやコーネル大学の法学部による資料が提供されています。これらのリソースを活用することで、正確な法律の確認が可能になるでしょう。

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