吉宗 (パチスロ)

吉宗（よしむね）

概要

『吉宗』は、大都技研が2003年6月にリリースしたパチスロ機であり、業界で初めて液晶画面にシャッター機能を備えた画期的なモデルです。パチスロファンに非常に人気があり、特にピーク時には全国で約26万台が設置されていました。これは『北斗の拳』に次ぐ、パチスロ機としては歴代で第二位の設置台数という記録を示しています。

また、同機の名前は徳川吉宗から名付けられ、貴族や剣士をモチーフにした演出が多く、ストーリーテリングの要素が強調されています。2004年にはPlayStation 2用ソフトの『大都技研公式パチスロシミュレーター 吉宗』も発売され、このソフトも50万本以上の売り上げを記録しました。さらに、PSP版の『吉宗PORTABLE』や、続編として『秘宝伝・押忍!番長・吉宗DS』がリリースされたことでも、その人気を裏付けています。加えて、ゲームの音楽も大ヒットし、中でも『ヨシムネ サウンドトラック』は30万枚以上を売り上げる評価を受けました。

特徴

『吉宗』の最大の特徴は、711枚の獲得が可能なビッグボーナス中に次のボーナスを抽選するシステムです。このシステムにより、ボーナスが終了した直後に再びボーナスを獲得する1ゲーム連チャンが実現します。この連チャン機能は同社の他の機種にも受け継がれ、プレイヤーに瞬時に大量のコインを提供します。しかし、最大天井が1921Gに設定されているため、パチスロ機としてはハイリスクハイリターンな一面を持っています。

内部にはストック機能が搭載されており、ボーナスが成立しても一定の規定ゲーム数を消化する間、ボーナスを内部に蓄えます。これにより、出玉の波が演出され、プレイヤーの期待感を高める仕組みが整備されています。さらに、3つの異なる出玉モードがあり、ボーナスの振り分け率や天井ゲーム数が異なるため、戦略的なプレイが求められます。

等級により異なるパネルデザインも魅力的で、家紋や吉宗、姫など計6種類が発売されています。筐体は初期型と中・後期型の二種類が存在し、液晶画面やリール固定部分の改善が施されています。

主な演出パターン

本機は多様な演出パターンを備えており、プレイヤーを飽きさせません。特定の演出が発生すると高確率でボーナスが約束される場合もあります。特に注目すべきは、吉宗がワミを射る『やぶさめ演出』や、酒飲みを競う『飲み比べ演出』、敵を打ち破る『剣豪演出』など多彩です。また、プレミアム演出として携帯電話が鳴るシーンや逆さまの忍者が登場する演出もあり、どれもボーナス確定となる楽しさがあります。

ボーナス放出契機

通常、ボーナス放出契機は大半が1921Gに設定された天井での抽選結果によりますが、小役解除や特定条件下での解除が発生することもあります。例えばチェリーや松での解除アクションが用意されており、ボーナス中に1ゲーム連獲得を狙うことができます。

アニメ作品

『吉宗』の人気はゲームだけでなく、2006年にはアニメ化もされました。このアニメはUHFアニメとして全24話が放送され、オープニングやエンディングテーマも話題となりました。アニメ版においては、オリジナルの楽曲は使用できない制約があり、声優陣もパチスロ版とは異なるメンバーが担当しました。制作には大都技研が名を連ね、豪華なスタッフ陣によって仕上げられ、視聴者の期待に応えました。

『吉宗』は、その斬新なゲーム性と豊富な演出に加え、多メディア展開を果たしており、今なお多くのファンに愛され続けています。

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