吉川元偉

吉川元偉（よしかわ もとひで）

1951年3月13日生まれ。日本の外交官であり、国際基督教大学特別招聘教授、神田外語大学客員教授を務める。

生い立ちと学歴

奈良県御所市出身。1966年に奈良県立畝傍高等学校に入学し、ESS部で部長の末吉高明と共に英語学習に励む。1968年にはAFS交換留学生としてアメリカ合衆国イリノイ州のリロイ高校に留学。1974年に国際基督教大学教養学部社会学科を卒業。大学時代は柔道部に所属し、講道館で黒帯（初段）を取得。

外交官としてのキャリア

1974年に外務省に入省。スペイン語研修のため、バリャドリッド大学およびマドリードのスペイン外交官学校に留学。研修中に知り合ったフランス人女性とアルゼンチンで結婚し、大使公邸でレセプションを開催。息子である有悟はイラストレーターとして活躍している。

外務省では、中南米局中南米第一課、外務大臣官房人事課、経済協力局無償資金協力課首席事務官、経済局国際機関第二課長、総合外交政策局国連政策課長、経済協力局審議官、国連日本政府代表部政治担当大使、中東アフリカ局長などを歴任。2006年9月からは駐スペイン大使を務め、スペイン最高位のイサベラ女王勲章を受章。

スペインとの関係強化

昭和天皇が皇太子時代にパリでスペイン国王アルフォンソ13世と会食したという長らく知られていなかった事実を、駐スペイン大使であった吉川が明らかにした。この出来事は、スペインの公的な対外政策史にも引用され、両国関係の緊密化に大きく貢献した。

アフガニスタン・パキスタン支援

2009年3月には初代アフガニスタン・パキスタン支援担当大使に就任。その後、経済協力開発機構（OECD）日本政府代表部大使を務めた。2011年にはOECDの執行委員会議長に任命された。2013年6月から2016年6月まで国連大使を務めた。

その他の活動

2017年4月より、国際基督教大学特別招聘教授、神田外語大学客員教授、日本信号アドバイザー、GMOインターネット特別顧問など、多岐にわたる分野で活躍。

国連大使時代のエピソード

国連大使時代には、北朝鮮メディアから呼び捨てで非難された。しかし、この件について単独で記者会見を行ったことがワシントン・ポストの一面トップで顔写真付きで報じられ、その毅然とした態度が国際的な評価を得た。

外部リンク

スペイン日本大使館公式ホームページ'>吉川元偉駐スペイン日本国大使からの挨拶
日本記者クラブでの講演'>YouTube - 吉川元偉･アフガニスタン・パキスタン担当大使　2010.2.17
館長挨拶
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