同立戦

同立戦の概要と歴史

同立戦（どうりつせん）は、同志社大学と立命館大学の間で行われるスポーツ対決を指します。一方、立命館大学側ではこの対戦を立同戦（りつどうせん）と呼びます。元々は両校の硬式野球部の対抗戦から始まり、現在ではアイスホッケー、ラグビー、アメリカンフットボールなど、多くのスポーツ競技に広がっています。特に硬式野球では、毎年春と秋に関西学生野球連盟のリーグ戦の締めくくりとして、京都の西京極球場で試合が行われます。

この試合は、立命館大学放送局（RBC）が運営しているUSTREAMやニコニコ生放送を通じて配信され、学生の手で実況が行われるため、パフォーマンスには若者らしい熱意が満ちています。また、ナイターでの開催が多く、春季には特に注目されています。市内の交通機関や各所には同立戦を告知するポスターが掲示され、地域の人々の関心を集めています。

同立戦は関西大学と関西学院大学の対抗戦である関関戦と並び、関西の大学スポーツ界における「伝統の一戦」として認識されています。立命館大学と同志社大学は、戦前からそれぞれ滑空部が存在しており、福井空港ではグライダー競技会も行われています。

歴史

同立戦のルーツは1930年代に遡ります。1929年に、関西大学、同志社大学、京都帝国大学の野球部が参加する「三大学野球対抗戦」が始まりました。この一年後、立命館大学の野球部が加わり、四大学間での対戦がスタート。このことが硬式野球における同立戦の始まりとされています。ただし、1931年には関西学院高等商業学部、神戸商業大学も加わり、関西六校野球連盟が発足しました。この連盟の結成により、同立戦は関西圏の大学スポーツイベントの中でも人気を博していきました。

特に「京の二大私学対決」として、両大学間の対抗戦は広く知られ、多くの地域住民から支持を受ける存在となりました。戦後も、この対抗戦は関西地区の学生野球対抗戦では最も著名なものであり、市民に親しまれるイベントとして定着しました。しかし、60年代以降、立命館や関学がリーグの上位から下位へ転落することが増えたため、同立戦や関関戦の実施が難しくなる事態もありました。さらに、プロ野球や他のスポーツの人気も影響し、ファンの支持が減少する一因となりました。

また、同志社大学が京田辺キャンパスに一部移転した1986年以降、立命館大学もいくつかの学部が移転し、両校の学生と西京極球場との物理的な距離が広がりました。このような変化に伴い、現在のところ学生の同立戦への関心が薄れている状況です。

同立戦前夜祭

毎年4月と10月には、両校の応援団が主催する同立戦前夜祭が開催されます。イベントは三部構成で、第一部では両校の応援団による演舞、第二部では吹奏楽部とチアリーダーによるステージ、第三部では試合中の応援を再現する様子が披露されます。以前は円山公園野外音楽堂で行われていましたが、近年は京都市庁舎前広場へと会場を移し、昼間のイベントとして行われています。また、当日は八坂神社から市役所までのパレードも行われ、多くのファンを楽しませています。

このように、同立戦は両校の学生だけでなく、地域の人々にも愛される文化的なイベントとして続いています。お互いの寄り添った歴史の中で築かれてきたこの伝統は、今後もさらなる発展を期待されています。

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