名井九介

名井九介（みょうい きゅうすけ）

名井九介は、1869年（明治2年）に生まれ、1944年（昭和19年）に没した日本の土木技術者です。北海道庁の初代勅任技師として、北海道のインフラ整備に大きく貢献しました。工学博士の学位を持ち、公益社団法人土木学会の第20代会長も務めた、土木界の重鎮です。勲三等も受章しています。

経歴

1869年（明治2年）：5月5日に誕生。
1892年（明治25年）：帝国大学（現在の東京大学）土木工学科を卒業。内務省に入省。
1894年（明治27年）：土木監督署技師に就任。
1905年（明治38年）：内務技師に就任。
1908年（明治41年）：欧米各国へ出張。帰国後、名古屋土木出張所、東京土木出張所に勤務。
1918年（大正7年）：北海道庁勅任技師に就任。
1920年（大正9年）：石狩治水所長に就任。
1927年（昭和2年）：北海道庁を退官。
1929年（昭和4年）：東京高等工学校（現在の芝浦工業大学）校長に就任。
1932年（昭和7年）：公益社団法人土木学会第20代会長に就任（1933年退任）。
1936年（昭和11年）：東京高等工学校（現在の芝浦工業大学）名誉校長に就任。
1942年（昭和17年）：東京高等工学校（現在の芝浦工業大学）校長に再任。
1944年（昭和19年）：1月23日逝去。

北海道における業績

名井九介は、北海道庁の初代勅任技師として、北海道の土木事業に多大な貢献をしました。特に、北海道庁旧本庁舎（北海道庁赤れんが）の正面にある道庁前イチョウ並木は、彼の指導によって植樹されたことで知られています。このイチョウ並木は、北3条通の完成翌年に植えられ、現在では札幌の美しい景観の一部となっています。彼は、北海道のインフラ整備において、重要な役割を果たした人物と言えるでしょう。

その他

名井九介は、雨竜電力株式会社の顧問も務めていました。また、土木学会の初代主事も務めています。彼の業績は、土木学会の名誉会員として、また勲三等を受章したことからも高く評価されていることがわかります。

栄典

1915年（大正4年）4月20日：従四位
* 1920年（大正9年）5月10日：正四位

人物像

名井九介は、土木技術者としてだけでなく、教育者としても優れた人物でした。東京高等工学校（現在の芝浦工業大学）の校長を務め、後進の育成にも尽力しました。彼の功績は、北海道の発展に大きく貢献しただけでなく、日本の土木技術の発展にも寄与したと言えるでしょう。

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