名古屋大学博物館

名古屋大学博物館：知の探求と自然との調和

名古屋大学博物館は、愛知県名古屋市千種区の名古屋大学キャンパスに位置する総合博物館です。その歴史は古く、1964年に古川為三郎夫妻の寄付により建設された古川図書館を前身とする名古屋大学総合研究資料館にまで遡ります。その後、改修を経て一般公開され、2000年には全国で5番目の国立大学総合博物館として新たなスタートを切りました。現在、約110万点もの貴重な資料を収蔵し、教育・研究機関としての役割を担っています。

多彩な展示と活動

博物館では、常設展示として名古屋大学の歩みや濃尾平野の自然史、電子顕微鏡の技術、名古屋大学の研究活動などを紹介しています。特に、ギベオン隕石など、目を引く展示物が多数あります。また、ミュージアムサロンでは、実物標本や芸術作品を展示し、来館者に多様な視点からの知の探求を促しています。

年間を通して、特別展や企画展も開催されており、最新の研究成果や魅力的なテーマを取り上げています。これらの展示を通して、来館者は自然科学や人文科学の多様な分野に触れることができます。さらに、不定期に開催される「NUMCo」と呼ばれる博物館コンサートも、博物館の魅力を高める一役を担っています。

自然との共存：野外観察園

博物館に隣接する野外観察園は、4,230平方メートルもの広さを誇る緑地です。元々は教養部生物学教室の実験圃場でしたが、2002年から博物館が管理・運営を行い、一般公開されています。約600種もの植物が野外に、約200種が温室で生育しており、中には貴重な絶滅危惧種も含まれています。この観察園は、来館者に自然と触れ合う機会を提供し、生物多様性の理解を深める場となっています。

教育と研究への貢献

名古屋大学博物館は、教育と研究においても重要な役割を果たしています。2013年には名古屋市科学館と相互協力に関する協定を締結し、地球科学分野における連携を強化しました。大学における研究活動の成果を広く一般に公開することで、科学リテラシーの向上にも貢献しています。また、バリアフリー化も進められており、より多くの人が博物館を訪れ、学びを深められる環境が整備されています。

アクセスと開館情報

名古屋大学博物館は、名古屋市営地下鉄名城線名古屋大学駅下車すぐ、または名古屋市営バス「名古屋大学」停留所下車すぐの場所に位置しています。開館時間は火曜日から土曜日までの10時から16時（入館は15時30分まで）です。休館日は日曜日と月曜日です。野外観察園も無料開放されており、開園時間は月曜日から金曜日までの10時から16時（入園は15時30分まで）です。休園日は土曜日、日曜日、祝日、閉校日です。

名古屋大学博物館は、研究、教育、そして地域社会への貢献という三つの柱を軸に、知の創造と発信を続ける、活気あふれる拠点です。

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