名古屋造形芸術大学短期大学部

名古屋造形芸術大学短期大学部：美術教育の歴史と足跡

名古屋造形芸術大学短期大学部は、1967年に学校法人同朋学園によって設立された私立短期大学です。愛知県小牧市にキャンパスを構え、美術教育に特化した教育機関として、多くの学生を輩出してきました。しかし、時代の流れとともに学生募集を停止し、2011年にその歴史に幕を閉じました。本稿では、名古屋造形芸術大学短期大学部の沿革、教育内容、学生生活、そして廃止後の状況について詳しく解説します。

沿革

1967年：名古屋造形芸術短期大学として開学。造形芸術科を設置し、名古屋市中村区にキャンパスを置きました。
1969年：専攻科造形芸術専攻を設置。
1981年：造形芸術科を専攻分離し、絵画・彫塑専攻とデザイン・工芸専攻を設けました。
1985年：キャンパスを小牧市に移転。
1990年：名古屋造形芸術大学の設置に伴い、入学定員を420名から320名に減員。
2003年：名古屋造形芸術大学短期大学部に改称。
2007年：学生募集を終了。翌年度より名古屋造形大学として一体化。
2011年：正式に廃止。

教育および研究

名古屋造形芸術大学短期大学部では、美術教育に特化した専門的な教育が行われていました。造形芸術科には、「絵画」・「インターメディア」・「ビジュアルデザイン」のコースが設けられ、学生はそれぞれの興味や進路に合わせて専門知識や技術を習得することができました。また、絵画・彫塑専攻では「日本画」、「洋画」、「総合造形」の3コース、デザイン・工芸専攻では「視角伝達デザイン」、「住・環境デザイン」、「工芸デザイン」の3コースがあり、より専門的な学びを深めることができました。

学生生活

名古屋造形芸術大学短期大学部では、学生たちが充実したキャンパスライフを送れるよう、様々な部活動やクラブ活動が活発に行われていました。体育系ではバドミントン、テニス、スキー、ボウリング、バレーボールなど、文化系では陶芸、漫画、演劇など、多彩なジャンルの活動を通して、学生たちは交流を深め、個性を磨いていました。特にバドミントン部は、短大の全国大会で4度の優勝経験を持つ強豪として知られていました。また、学園祭は「芸術祭」と呼ばれ、学生たちの創造性や才能が発揮される場として、地域住民にも親しまれていました。

施設

キャンパスには、短大独自の校舎としてA棟・D棟があり、大学と共同で使用するC棟がありました。学生食堂は現在でも学生ホールにあり、学生たちの憩いの場となっています。また、女子学生を対象とした学生寮も設けられていました。

卒業後の進路

卒業生の多くは、一般企業への就職を選択する傾向にありました。また、名古屋造形芸術大学への編入学する学生も多く、より高度な専門知識や技術を追求する道を選ぶ学生もいました。

大学関係者と著名な出身者

名古屋造形芸術大学短期大学部からは、小説家の畠中恵氏、漫画家の舞子はん氏、くるねこ大和氏、そして三重県鈴鹿市長の末松則子氏など、各界で活躍する著名な人材が輩出されています。

まとめ

名古屋造形芸術大学短期大学部は、短い歴史の中で、美術教育に特化した教育機関として、多くの学生を育成し、社会に貢献してきました。2011年に廃止されましたが、その教育理念や精神は、名古屋造形大学に引き継がれ、今もなお息づいています。

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