名探偵コナン 黒鉄の魚影

名探偵コナン 黒鉄の魚影（サブマリン）

劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』（めいたんていコナン くろがねのサブマリン）は、2023年4月14日に公開された劇場版『名探偵コナン』シリーズの第26作目となるアニメ映画です。

概要

本作は、黒の組織が大きく関わるストーリー展開となっており、シリーズ第20作『純黒の悪夢（ナイトメア）』以来の本格的な登場となります。物語のキーパーソンとなるのは、灰原哀（はいばらあい）。彼女の過去と現在が交錯する中で、コナンや仲間たちが様々な事件に巻き込まれていきます。

物語は、ユーロポールのネットワークセンターが何者かに侵入された事件から始まります。時を同じくして、八丈島近海に建設された世界の警察機関が持つ防犯カメラを繋ぐ海洋施設「パシフィック・ブイ」を舞台に、新たな事件が動き出します。灰原哀に迫る黒い影、そして、コナンたちは事件の真相にたどり着けるのか。海洋を舞台にした、壮大なスケールのミステリーが展開されます。

興行収入は公開からわずか24日間で100億円を突破し、劇場版シリーズの歴代最高記録を更新。最終的には138.8億円という驚異的な数字を記録しました。また、本作は第47回日本アカデミー賞で優秀アニメーション作品賞を受賞しています。

ストーリー

ドイツでユーロポールの女性職員が殺害される事件が発生。一方、コナンたちは八丈島へのホエールウォッチングツアーに参加します。そこでコナンは、インターポールの海洋施設「パシフィック・ブイ」が建設されたというニュースを知り、施設へと向かいます。しかし、その裏では黒の組織が暗躍しており、灰原哀を巡る新たな陰謀が企てられていたのでした。

施設に潜入したベルモットとバーボンは、直美という女性エンジニアを拉致し、彼女が持っていたUSBメモリから、灰原哀が幼児化した姿で生きていることを突き止めます。組織は灰原を拉致しようと動き出し、コナンは灰原を守るために奔走します。

灰原は組織に拉致されてしまいますが、水無怜奈（キール）の協力もあり脱出に成功。コナンに救出されます。事件の真相を解き明かしたコナンは、レオンハルト殺害と灰原と直美の拉致の犯人が、グレースに成りすましたピンガであることを突き止めます。

ベルモットは老若認証の危険性を組織に報告し、灰原＝シェリーという疑惑を消滅させます。ラムはパシフィック・ブイの破壊を決定し、ジンは攻撃を開始。コナンは赤井秀一の狙撃で組織の潜水艦を撃破することに成功します。

登場人物

江戸川コナン/工藤新一: 本作の主人公。灰原哀を救うため、黒の組織に立ち向かう。
灰原哀/宮野志保/シェリー: 本作のキーパーソン。黒の組織に狙われる。
毛利蘭: コナンの幼馴染。誘拐された灰原を救うために奮闘する。
安室透/バーボン: 公安警察官でありながら、黒の組織にも潜入している。
赤井秀一: FBI捜査官。組織の潜水艦を狙撃する。
ジン: 黒の組織の幹部。灰原哀の拉致を指示する。
ベルモット: 黒の組織の幹部。変装の達人。
ピンガ: ラムの側近。パシフィック・ブイに潜入し暗躍する。

スタッフ

監督: 立川譲
脚本: 櫻井武晴
音楽: 菅野祐悟
主題歌: スピッツ「美しい鰭」

関連情報

本作の公開に先駆け、灰原哀に焦点を当てたTVシリーズ特別編集版「名探偵コナン 灰原哀物語〜黒鉄のミステリートレイン〜」が劇場公開されました。また、ユニバーサル・スタジオ・ジャパンとのコラボレーションや、名探偵コナンカフェの開催など、様々なプロモーション企画が展開されました。

評価

『名探偵コナン 黒鉄の魚影』は、シリーズ最高興行収入を記録し、多くのファンから支持を得ました。黒の組織との対決、灰原哀の過去、そして、コナンと仲間たちの絆が描かれた、見応えのある作品となっています。

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