名鉄チキ10形貨車

名鉄チキ10形貨車の概要

名鉄チキ10形貨車は、名古屋鉄道に属している貨物専用の長物車両です。この車両は、レールの輸送を目的に設計されており、名鉄の貨物輸送を担っています。1993年には、日本国有鉄道清算事業団から海上コンテナ輸送用のコンテナ車であるコキ1000形を譲り受け、名古屋の新川工場で改造が行われ、その結果として生まれたのがこのチキ10形車両です。

車両構成

名鉄チキ10形貨車は、現在4両（チキ11、チキ12、チキ13、チキ14）が在籍しています。それぞれの車両には、レールを吊り上げるためのクレーンが搭載されており、チキ11とチキ14には1台ずつ、チキ12とチキ13には2台のクレーンが設置されています。このため、編成の組み方としては、両端にチキ11とチキ14が配置され、中間にはチキ12とチキ13が連結される形となります。

塗装と特徴

外観は、名鉄のデザイン理念を反映したもので、以前のEL120形電気機関車と同じ青色である「メイテツブルー」で塗装されています。この塗装は、名鉄の鉄道車両において特有のもので、視認性の良さと美しさを兼ね備えています。

改造の歴史

2015年には、EL120形の導入に伴い、チキ10形貨車に総括制御用のジャンパ線を設置する改造が施されました。これによって、運用の効率が向上し、他の車両との連携がスムーズになると共に、レール輸送の安全性も高まりました。このような改造は、貨物輸送のニーズに応えるために進められており、名鉄の貨物部門の進化を示しています。

運用状況

普段、名鉄チキ10形貨車は大江駅に常駐しており、必要に応じてレール輸送の活動に従事します。このように安定した運用が可能な理由は、改造から得た性能や効率性が大きく影響しています。名古屋鉄道の貨物輸送の一翼を担う存在として、今後も多くの現場で活躍が期待されます。

参考文献

この情報の詳細については、清水武、田中義人、そして澤内一晃による『名古屋鉄道の貨物輸送』を参照してください（フォトパブリッシング、2021年、ISBN 978-4-8021-3270-1）。

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