名鉄ワ170形貨車

名鉄ワ170形貨車の詳細

名鉄ワ170形貨車は、名古屋鉄道がかつて運行していた木製の有蓋貨車です。この貨車の歴史は1902年、明治35年に始まります。当初、鉄道院によって製造されたこの貨車は、その後さまざまな変遷を経て、最終的には名古屋鉄道の一部となりました。

1902年に製造された際のこの貨車は、1918年に三河鉄道に譲渡され、ワ100形（ワ101からワ105）と名付けられました。その後、1931年にワ150形（ワ151からワ155）に改番されました。これによって、貨車の識別がより簡単となりました。さらに1941年には、三河鉄道が名古屋鉄道と合併したことにより、貨車は名古屋鉄道のものとなり、再び改番されてワ170形（ワ171からワ175）へと移行しました。

この貨車の運用において特筆すべきは、ワ173です。この車両は戦後の昭和20年代に事故で損傷しましたが、その後復旧され、空気ブレーキが設置されることでさらなる安全性が確保されました。これにより、ワ170形が運用される東部線専用の貨車としての地位を確立しましたが、1961年に形式消滅となり、運用を終了しました。

脚注と参考文献

名鉄ワ170形貨車に関する詳しい情報は、以下の参考文献に記載されています。これらの資料は貨物輸送の歴史や名古屋鉄道の詳細について深く掘り下げています。特に、清水武・田中義人・澤内一晃氏の著作『名古屋鉄道の貨物輸送』、小寺幹久氏の『名鉄電車ヒストリー』は名鉄の歴史を知るための貴重な資料です。

• - 清水武・田中義人・澤内一晃『名古屋鉄道の貨物輸送』フォトパブリッシング、2021年。ISBN 978-4-8021-3270-1
• - 小寺幹久『名鉄電車ヒストリー』天夢人、2021年。ISBN 978-4-635-82269-5

名鉄ワ170形は、名古屋鉄道の汽車に関する重要な部分を担っていた存在であり、その歴史を追いかけることで、鉄道が地域社会に与えた影響や貨物輸送の進化を理解する手助けになります。

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