名鉄岡崎市内線

岡崎市内線について



概要


岡崎市内線（おかざきしないせん）は、愛知県岡崎市内を走る名古屋鉄道（名鉄）の路面電車であり、岡崎井田と岡崎駅前を結んでいました。便宜的に福岡線と挙母線も含めて言及されることがありますが、正式には大樹寺から福岡町間の路線が主に指されています。

路線の詳細


岡崎市内線は、廃止時点のデータによると、全体の距離は8.8 kmです。内訳は以下の通りです：
  • - 挙母線：大樹寺 - 岡崎井田間（0.5 km）
  • - 岡崎市内線：岡崎井田 - 岡崎駅前間（5.8 km）
  • - 福岡線：岡崎駅前 - 福岡町間（2.5 km）
　このうち2.4 kmが地方鉄道法に準じた鉄道線、残りは軌道法によるものです。軌間は1067mmで、全線が直流600Vによる電化が施されています。また、康生町 - 岡崎駅前間には複線区間があります。

歴史的背景


岡崎市内線の起源は、1898年にまで遡ります。当初は馬車鉄道として開業し、1899年に営業運転を開始しました。開業時の区間は、岡崎町内殿橋南詰から岡崎駅まででした。1907年には殿橋北詰まで延長され、その後も延伸が続きました。1924年には大樹寺から岡崎駅前までが全通し、地域の交通網の要所として機能しました。

しかし、1951年には岡崎駅前から福岡町への延伸がありましたが、1950年代後半からのモータリゼーションの流れの中で、1962年には岡崎市内線全体が廃止されました。福岡町から岡崎駅前までの区間はその後、名鉄バスの専用道路へと転用されましたが、このバス専用道路も2016年に廃止されました。

年表


岡崎市内線の主な歴史を年表で振り返ります。

車両について


岡崎市内線では、電気軌道という形態で運行され、多様な車両が使われました。初期の木造単車から始まり、後にはモータリゼーションに伴い、バスへの転換が進められました。廃線時には20両以上の車両が在籍し、それぞれの車両には特有な歴史があります。

主な車両一覧


  • - 木造単車（モ45形、モ50形など）
  • - キ10形気動車（ガソリンカー併用）
  • - モ90形、モ40形など名古屋鉄道時代に入線した電動車

このように、岡崎市内線は長い歴史の中で岐阜と愛知を結ぶ重要な交通手段として活躍し、その痕跡は今でも区域内にしっかりと残されています。

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