向井幹博

向井幹博：柔道家、そして指導者として

向井幹博は1962年4月22日、長崎県に生まれました。柔道家として、60kg級の選手として活躍し、引退後は指導者として、数多くの選手を育成しました。

選手としての輝かしい実績

長崎南高校から筑波大学、そして筑波大学大学院へと進んだ向井は、大学時代からその才能を発揮し始めます。フランスのストラスブールで開催された世界学生柔道選手権大会では、60kg級で3位入賞、団体戦では2位という成績を収めました。また、全日本学生柔道連盟とは別に、全日本柔道連盟側の全日本大学柔道体重別選手権大会で初代王者となり、ブルガリア国際柔道大会でも優勝を飾るなど、その実力を国内外に示しました。

1986年には、佐世保南高校の教員として、モスクワで開催されたグッドウィル・ゲームズに出場。決勝では地元ソ連の選手を破り、見事優勝を果たしました。

主な戦績は以下の通りです。

1984年 - 世界学生 個人戦 3位、団体戦 2位
1985年 - 全日本大学体重別選手権大会 優勝
1986年 - ブルガリア国際 優勝
1986年 - グッドウィル・ゲームズ 優勝

指導者としての情熱

引退後、向井は全日本柔道連盟の強化委員や全日本ジュニア代表チームのコーチなどを歴任し、指導者としてのキャリアをスタートさせます。1994年からは講道館少年部の指導に携わり、子供たちの育成に力を注ぎました。

当初、講道館少年部では基本の習得に重点を置き、対外試合は行わない方針でしたが、関係者へのアンケート調査などを経て、「春日柔道クラブ」という名の下で対外試合にも参加することを決定しました。ただし、勝利至上主義に陥らないよう、指導には細心の注意が払われました。

そのような指導の中、2012年には全国少年柔道大会で優勝するという快挙を達成しました。また、これまでに2016年リオデジャネイロオリンピック90kg級金メダリストのベイカー茉秋選手、2021年東京オリンピック100kg級金メダリストのウルフ・アロン選手、そして朝比奈沙羅選手など、数々の名選手を育成しています。

著書

向井は指導者として、柔道に関する書籍やDVDも執筆しています。

[新・学校柔道～安全確保の指導法～] ユニバース
[ジュニアのための考える柔道 一本をとるヒント] 新星出版社 2008年 ISBN 4885746639
[役に立つ少年柔道指導法] 日本武道館 2012年 ISBN 9784583105154

外部リンク

向井幹博 - JudoInside.com のプロフィール（英語）
* 春日柔道クラブの活動 | 講道館

向井幹博は、選手として、そして指導者として、日本の柔道界に大きく貢献した人物です。彼の育成した選手たちが、今後ますます活躍していくことが期待されます。

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