向井正雄

向井正雄について

向井正雄（むかい まさお）は、1958年1月17日生まれの日本の合唱指揮者です。三重県松阪市出身で、三重大学教育学部を卒業しています。

指揮者としての活動

向井氏は、これまでにErdei Péter氏、Fritz ter Wey氏、黒岩英臣氏、本山秀毅氏など著名な指揮者の指導を受け、研鑽を積みました。1992年には、本格的な室内合唱を志し、自ら「ヴォーカルアンサンブル《EST》」を設立し、音楽監督兼指揮者として現在に至るまで活動を続けています。

その卓越した指揮技術は国内外で高く評価されており、マルクトオーバードルフ国際室内合唱コンペティション（2001年、ドイツ）では“現代音楽解釈における最優秀指揮者賞”を、アレッツォ国際ポリフォニックコンペティション（2006年、イタリア）と東京国際合唱コンクール（2019年、日本）では“最優秀指揮者賞”を受賞しています。

ヴォーカルアンサンブル《EST》も、向井氏の指導の下、数々の国際コンクールで目覚ましい成果を上げています。2001年には「第7回マルクトオーバードルフ国際室内合唱コンクール」で“Achievement Level II -very good performance at an international level”を受賞。2006年には「第54回国際ポリフォニックコンテスト･イン･アレッツオ」でポリフォニー部門1位を獲得しました。さらに、2009年の「第38回フロリレージュ国際合唱コンクール」(フランス)では、グランプリ（総合1位）を含む３つの賞を同時に受賞し、翌年には「第22回ヨーロピアングランプリコンクール」(ブルガリア)に出場を果たしました。2015年には「第63回ポリフォニックコンテスト･イン･アレッツオ」において、混声、ロマン派、近現代の各部門で1位を独占するなど、その実力は世界的に認められています。

国内においても、「宝塚国際室内合唱コンクール」で19回の金賞（グランプリ3回）、「全日本合唱コンクール」全国大会で10回の金賞（文部科学大臣賞3回）、「東京国際合唱コンクール」で金賞（2019）を受賞するなど、数多くの実績を誇ります。

教育者としての活動

向井氏は、宇治山田高校合唱部顧問指揮者としても、全日本合唱コンクール全国大会で2回の金賞（教育長賞）に導くなど、後進の指導にも力を入れています。1993年からは、オーケストラとの共演を続ける「やちまた混声合唱団」の常任指揮者を務めています。また、2017年には、公募合唱団を率いてカーネギーホール（ニューヨーク）の音楽祭に出演するなど、その活動は多岐にわたります。

近年は、名古屋大学医学部混声合唱団音楽アドヴァイザー、各地での客演指揮者、合唱講師、コンクール審査員として活躍する傍ら、若い世代の合唱団を対象とした「トータル合唱講習会」や「コーラスワークショップ」を主宰し、合唱音楽の普及にも積極的に貢献しています。

音楽性

向井氏は、ルネサンス期の教会音楽を合唱の基本と捉え、最も得意としていますが、邦人作品や世界各地の民俗音楽にも深い関心を寄せています。

その他の活動

向井氏は、宝塚国際室内合唱コンクール委員会理事も務めるほか、日本合唱指揮者協会、21世紀の合唱を考える会=合唱人集団「音楽樹」の会員でもあります。

外部リンク

* 向井正雄 (masao.mukai) - Facebook

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