向山賞

向山賞（Mukaiyama Award）

向山賞は、有機合成化学の分野において、革新的な研究成果を挙げた若手研究者を顕彰する国際的な賞です。この賞は、日本の有機化学者である向山光昭教授の多大な貢献を記念して、2005年に創設されました。有機合成化学協会によって授与され、有機合成化学における新しい方法論の開拓に顕著な業績を上げた研究者を対象としています。

賞の目的と意義

向山賞は、有機合成化学の進歩を促進し、次世代の研究者を育成することを目的としています。特に、独創的で革新的な研究を奨励することで、有機合成化学のフロンティアを切り拓くことを目指しています。この賞は、単に過去の業績を評価するだけでなく、将来の研究の発展を後押しする役割も担っています。

受賞対象者

向山賞は、若手研究者、特に有機合成化学の分野で顕著な業績を上げた研究者を対象としています。受賞者は、新しい合成方法論の開発、触媒反応の発見、天然物の全合成など、幅広い分野で卓越した成果を挙げていることが求められます。国際賞であるため、受賞者は日本国内の研究者だけでなく、世界中の研究者が対象となります。

受賞者一覧

以下は、過去の受賞者の一覧です。

2005年 - アロイス・フュルストナー (Alois Fürstner)
2006年 - 杉野目道紀, グレゴリー・フ (Gregory Fu)
2007年 - 谷野圭持, デイヴィッド・マクミラン (David MacMillan)
2008年 - 野崎京子, ジョン・ハートウィグ (John Hartwig)
2009年 - 石原一彰, ジャスティン・デュボア (Justin Du Bois)
2010年 - 寺田眞浩, マイケル・J・クリッシュ (Michael J. Krische)
2011年 - 垣内史敏, F. ディーン・トステ (F. Dean Toste)
2012年 - 田中健, ジンクアン・ユ (Jin-Quan Yu)
2013年 - 伊丹健一郎, ベンジャミン・リスト (Benjamin List)
2014年 - 井上将行, フィル・S・バラン (Phil S. Baran)
2015年 - 山口茂弘, ブライアン・ストルツ (Brian Stoltz)
2016年 - 依光英樹, M. クリスティーナ・ホワイト (M. Christina White)
2017年 - 中尾佳亮, フランク・グロリアス (Frank Glorius)
2018年 - 鳶巣守, ジェフリー・W・ボーデ (Jeffrey W. Bode)
2019年 - 千葉俊介, リッチモンド・サーポン (Richmond Sarpong)
2020年 - 松永茂樹, マーティン・D・バーク (Martin D. Burke)
2021年 - 大宮寛久, メラニー・サンフォード (Melanie Sanford)
2022年 - 吉戒直彦, ニール・ガーグ (Neil Garg)
2023年 - 熊谷直哉, サラ・E・ライスマン (Sarah E. Reisman)
2024年 - 山口潤一郎, ライアン・A・シェンビ (Ryan A. Shenvi)

まとめ

向山賞は、有機合成化学分野における若手研究者の業績を称え、その後の研究活動を奨励する上で非常に重要な役割を果たしています。この賞は、有機合成化学の発展に大きく貢献するだけでなく、次世代の研究者の育成にも寄与しています。受賞者の業績は、有機合成化学の最先端を反映しており、今後の研究の方向性を示す上で重要な指標となっています。

外部リンク

* Mukaiyama Award

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