君は僕の虜なれ

君は僕の虜なれ：大財閥の陰謀と学園バトル、そして愛の物語

都筑せつりによる漫画作品『君は僕の虜なれ』は、大財閥の跡取り息子と、彼を守る謎めいたメイドの物語です。2007年11月に『月刊プリンセス』で連載が開始され、ドラマCD化もされた人気作品です。

物語の舞台：陰謀渦巻く学園生活

物語の中心人物は、巫式財閥の跡取り息子である巴です。彼は母親が愛人だったという複雑な出自を持ち、実子である兄姉から執拗に命を狙われています。ドイツへの留学から帰国した彼は、超セレブが集まる皇霖館学院に入学。そこで、彼を守るため派遣されたのが、一見おバカなメイド、葛城偲倚です。

偲倚は、卓越した戦闘能力を持つボディーガード。彼女の正体、そして巴と偲倚、周囲の人物たちとの複雑な関係が物語を彩ります。学院内では、生徒会長を決める「生徒会戦」という、チェスの駒をモチーフにした激しい戦いが繰り広げられます。肉弾戦、頭脳戦、あらゆる手段が許されるこの戦いは、学園生活の娯楽要素であると同時に、巴と偲倚の運命を大きく左右する重要なイベントとなります。

主要登場人物：個性豊かなキャラクターたち

巫式巴（ふしきともえ）：大財閥の跡取り息子。愛人の子という出自から、常に命の危険にさらされています。次期当主の座を巡る争いに巻き込まれ、多くの困難に直面します。

葛城偲倚（かずらぎしい）：巴の専属メイド兼ボディーガード。一見おバカで不器用ですが、その正体は凄腕の戦闘のプロフェッショナル。メイド風の服装で学院に潜入し、「黒のクイーン」として生徒会戦に挑みます。巴への想いは、主従を超えた特別な感情へと発展していきます。

巫式家の人々：巴の父親、執事の蘇芳、使用人兼ボディーガードの磯野、そして兄の義一、姉の双葉など、財閥一族はそれぞれ複雑な思惑を抱えています。彼らの行動が、巴と偲倚の運命を大きく揺るがします。

殲滅姫（アニヒレイタ）：人為的に作られた強化人間。それぞれ「春」「夏」「秋」「冬」のコードネームを持ち、契約者である「縛る者」を守りながら生きています。星筵彩波、有水向日葵、辰稀、月冴など、個性豊かな殲滅姫たちが、物語にさらなる緊張感と魅力を与えます。彼女たちは、それぞれ独自の戦闘能力と個性的な性格を持っています。

皇霖館学院生徒会戦：生徒の中から、キング、クイーン、ルーク、ビショップ、ナイト、ポーンを選出し、校章の奪い合いによって生徒会長を決める壮絶な戦いです。勝者は学院を仕切り、敗者は勝者の奴隷となるという、過酷なルールが課せられています。

黒チームと白チーム：生徒会戦では、黒チームと白チームが激突します。巴と偲倚は黒チームの一員として、他の個性的な生徒たちと共に戦います。朽名義経、葉狩奏音、芹生薙、弓削晴雷、華衣嶺祢、六條吟など、それぞれの思惑と策略が交錯する、緊迫の戦いが展開されます。

物語の展開：愛と裏切り、そして運命

巴は、愛人の子という出自と、次期当主としての重圧に苦しみながら、命を狙われながらも生き抜こうとします。一方、偲倚は、彼を守るため、そして自身の使命を果たすため、様々な困難に立ち向かっていきます。

学院での生徒会戦は、巴と偲倚の絆を深めるだけでなく、彼らの運命を大きく変える転換点となります。彼らは、それぞれの思惑と策略が渦巻く中で、友情、愛情、そして裏切りを経験しながら、成長し、そして未来を切り開いていきます。

『君は僕の虜なれ』は、学園ラブコメディの枠を超えた、人間ドラマです。陰謀、策略、そして愛と裏切りが複雑に絡み合い、読者を最後まで魅了する作品です。

もう一度検索