君をのせて (井上あずみの曲)

君をのせて

「君をのせて」は、日本の歌手・井上あずみ（当時の芸名は井上杏美）が歌う楽曲で、1986年に公開されたスタジオジブリの映画『天空の城ラピュタ』の主題歌として知られています。この曲は、映画のエンディングテーマとして製作され、映画の完成後、約1年半後にシングルとして発売されました。1988年3月25日に徳間ジャパンコミュニケーションズからリリースされたシングルは、2曲目に「合唱 君をのせて」が収録されており、この曲は杉並児童合唱団によって歌われています。

制作の背景

「君をのせて」の制作にあたっては、プロデューサーの高畑勲が作品に有機的に結びつく主題歌の必要性を提案し、作詞を宮崎駿、作曲・編曲を久石譲が担当しました。宮崎はイメージアルバムの楽曲『シータとパズー』のサビに変更を加えるよう久石に依頼し、その後、高畑と久石が宮崎のメモに基づいて歌詞の整理・補作を行い、最終的な楽曲が完成しました。2015年11月25日には、ハイレゾ音源化された「君をのせて」が収録されたアルバム『スタジオジブリの歌 -増補盤-』が発売され、利用者からも高い評価を得ています。

人気と影響

この楽曲は、日本におけるアニメ音楽の象徴となっており、特に「君をのせて」は多くのメディアやイベントで使用されています。例えば、Jリーグの湘南ベルマーレのサポーターが応援歌として用いているほか、テレビ番組『秘密のケンミンSHOW』内のコーナーでも使用されました。韓国のプロ野球チーム、サムスン・ライオンズにおいても、選手イ・スンヨプの復帰後の応援歌として採用されています。

カバー作品

本楽曲から16年後、2002年には続編として「君をつれて」が発表されました。この曲は「君をのせて」とメロディは同じですが、歌詞は映画から16年後のパズーの視点で書かれています。石井竜也の歌唱によるシングルCDとしてリリースされ、カップリングにはオリジナル歌詞で「君をのせて」が収録されております。

人気ランキング

さらに、2015年には、フェイス・ワンダワークスが実施したランキングにおいて、過去15年の間で最も多くダウンロードされた着信メロディの中で4位にランクインしました。このように「君をのせて」は、映画音楽の枠を越えて、さまざまな形で親しまれ続ける名曲となっています。

「君をのせて」は、井上あずみの澄んだ歌声と響きあうメロディの美しさ、そしてその背後にあるストーリー性から、多くの人に愛され、今なお語り継がれています。

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