吾妻子の滝

吾妻子の滝（あづまこのたき）

吾妻子の滝は、広島県東広島市西条町御薗宇に位置する美しい滝であり、別名「東子の滝」とも呼ばれています。この滝は自然の景観だけでなく、古い伝説が残る場所でもあります。

菖蒲の前伝説

この滝の名は1180年にさかのぼります。この年の5月26日に、源頼政が宇治平等院の釣殿で自害しました。頼政の側室であった菖蒲の前は、当時3歳の息子・種若丸を連れて命からがら逃れてきましたが、数日後に息子が病に倒れてしまい、残念ながら息を引き取ってしまいます。この悲劇的な出来事の際、菖蒲の前は「吾妻子や 千尋の滝のあればこそ 広き野原の 末をみるらん」という歌を詠んだと伝えられています。この詩から、滝は「吾妻子の滝」と名付けられたとされています。

滝の西側には「吾妻子観音堂」があり、ここには種若丸の墓とされる宝篋印塔が祀られています。これにより、この地は単なる観光スポットにとどまらず、深い歴史的背景を持つ場所でもあることが分かります。

交通アクセス

吾妻子の滝へのアクセスは非常に便利です。JR山陽本線の西条駅から呉方面行きのバスに乗り、「水源地前」バス停で下車すると、徒歩で約2分の距離です。この利便性により、観光客や地元の人々が気軽に訪れることができる場所となっています。

周辺の施設

滝の周辺にはいくつかの教育機関や公共施設があります。東広島市立御薗宇小学校や、広島県立西条農業高等学校が近くにあり、地域の学びの場となっています。また、エリザベト音楽大学西条学舎も立地しており、文化的な一面を持つ地域です。

さらに、呉市水道局三永水源地や広島中央サイエンスパーク、観現寺なども周囲に点在しており、多様な見どころが揃っています。これらの施設も合わせて訪れることで、豊かな文化と歴史を感じることができるでしょう。

まとめ

吾妻子の滝は、その美しさと歴史的背景により訪れる人々に感動を与え、地域に深く根付いた場所です。この滝を訪れることで、過去の出来事や伝説に思いを馳せ、自然の美しさを楽しむことができます。自然を愛する人々や歴史に興味のある方には、ぜひ訪れていただきたいスポットです。

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