呂三型潜水艦

呂三型潜水艦の概要

呂三型潜水艦（ろさんがたせんすいかん）は、大日本帝国海軍が運用した潜水艦の一つで、F2型とも呼ばれています。この艦級は3隻まで建造され、改良された設計が特徴です。呂一型潜水艦（F1型）の運用実績に基づき、より優れた構造に仕上げられました。

設計と性能

呂三型は、艦体の強化が施され、従来の設計上の弱点を克服することが目指されました。ただし、搭載された主機は国内でライセンス生産されたものであり、信頼性には課題がありました。これらの問題から、建造はわずか3隻で終了しました。

兵装

呂三型は、新たに機銃を1挺装備する改良が加えられ、従来の7.5cm砲からの変更がなされました。これにより攻撃力が向上しましたが、実戦にはほとんど投入されることはありませんでした。

建造経歴

この艦級の3隻は、1922年（大正11年）に神戸の川崎造船所で竣工しました。竣工当初の艦名は以下の通りです。

• - 第三十一潜水艦（後に呂号第三潜水艦に改称）
• - 第三十二潜水艦（後に呂号第四潜水艦に改称）
• - 第三十三潜水艦（後に呂号第五潜水艦に改称）

いずれも1924年（大正13年）には呂号に改称され、1932年（昭和7年）には全艦が老朽化により除籍されました。

除籍の理由

この艦級は、実戦に参加することがないまま時間が過ぎ、老齢化が進みました。多くの艦艇が搭載していた技術や装備は急速に変化し、陳腐化する中で、最終的にすべての艦が1932年に除籍されることになりました。

参考文献と関連記事

• - 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』（光人社、1990年） ISBN 4-7698-0462-8
• - 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第一法規出版、1995年。

関連項目

• - 大日本帝国海軍艦艇一覧

呂三型潜水艦は、当時の技術を背景にした限られた成功を収めた艦級であり、日本海軍の潜水艦史において一つの重要な位置を占めています。

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