呂号第四十九潜水艦

呂号第四十九潜水艦

呂号第四十九潜水艦（ろごうだいよんじゅうきゅうせんすいかん）は、日本海軍の中型潜水艦「呂三十五型」の15番艦として知られています。この艦は1942年の年度計画に基づいて建造され、戦況の中で活躍しました。

艦歴

呂号第四十九潜水艦は、1942年11月16日に三井玉野造船所で起工されました。1943年8月3日には進水し、1944年5月19日に竣工を迎えました。新たに二等潜水艦としての類別が与えられ、舞鶴鎮守府籍に編入、その後呉鎮守府の呉潜水戦隊第33潜水隊に所属することとなりました。

艦の運用開始後、1944年7月には他の艦とともに13号電探を搭載し、試験が行われました。その後、8月15日には第六艦隊第11潜水戦隊に編入され、訓練部隊としての役目を果たしました。艦は1944年11月10日に第34潜水隊に移行し、12月には呉へ帰投しました。

1945年1月1日、呂49は再び呉を出港し、フィリピン近海に赴きました。4日にはルソン島西方沖に向かう命令を受け、12日にはアメリカの艦船発見が報告されました。結果として、アイダボ級戦艦を撃沈したとされる報告がありましたが、連合国側の記録に該当する艦船は確認されていません。

その後、2月1日に再び呉へ戻った後、3月16日には出港し、佐伯に立ち寄りました。3月18日には南西諸島付近に進出し、3月25日には沖縄方面での最後の通信を残したのち消息を絶ちました。アメリカ側の記録によれば、26日午前に米第54任務部隊に遭遇し、ウィチタ級巡洋艦に対して魚雷を発射しましたが、命中しませんでした。

呂49はその後爆雷攻撃を受けるも回避に成功し、一時的に逃げることができました。しかし、その後の記録には呂49に関する情報は途絶え、艦長の郷康夫大尉以下、乗員79名は戦死が認定され、行方不明のままとなります。最終的に、4月15日には沖縄方面で亡失とされ、5月25日に除籍されました。

歴代艦長

この艦にはいくつかの艦長が就任しましたが、具体的には以下のようになります。

• - 艤装員長：不詳
• - 初代艦長：普門正三 大尉（1944年5月19日 - 8月5日）
• - 二代艦長：菅昌徹昭 大尉（1944年8月5日 - 1945年2月5日）
• - 三代艦長：郷康夫 大尉（1945年2月5日 - 4月15日、戦死認定）

参考文献

1. 雑誌「丸」編集部『ハンディ判 日本海軍艦艇写真集20巻』、光人社、1998年。
2. 勝目純也『日本海軍の潜水艦 - その系譜と戦歴全記録』、大日本絵画、2010年。
3. 『写真日本海軍全艦艇史 Fukui Shizuo Collection』、KKベストセラーズ、1994年。
4. 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第一法規出版、1995年。
5. 外山操『艦長たちの軍艦史』、光人社、2005年。

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