命 (映画)

映画『命』解説

『命』は、2002年に公開された柳美里の小説を原作とする日本映画です。監督は篠原哲雄が務め、東映の配給により全国で劇場公開されました。

ストーリー

物語は、作家である柳美里が1999年の夏に妊娠したことから始まります。しかし、お腹の子の父親は既婚者であり、共に生活することはできません。出産に悩む柳は、かつての恋人であり、恩師でもある演出家・東由多加を訪ねます。柳は16歳で高校を中退後、東の劇団に所属し女優を目指していましたが、東から文筆の道を勧められ、作家として育てられたという経緯がありました。

久しぶりの再会を果たしたのも束の間、柳は東が末期癌に冒され、余命いくばくもない状態であることを知ります。しかし、東は柳の出産を応援し、自らも病と闘いながら柳の育児をサポートすることを約束します。こうして柳は東との共同生活を始めることになります。

キャスト

柳美里：江角マキコ
東由多加：豊川悦司
鎌田（『週刊ポスト』編集者）：筧利夫
妹（美里の妹）：麻生久美子
彼（美里の恋人）：寺脇康文
山室（東の主治医）：平田満
杉原（美里の主治医）：根岸季衣
大岩（外科医）：江守徹
皆川：キムラ緑子
小島：宮地雅子
岡本心：岸谷五朗
岡本京子：斉藤由貴
母（美里の母）：樹木希林
東由多加の愛人：江口ナオ

豪華なキャストが、それぞれのキャラクターを鮮やかに演じています。

スタッフ

製作：谷徳彦、佐藤雅夫、亀井修、青山悌三、奥山郁郎
企画：濱名一哉、遠藤茂行
プロデューサー：伊與田英徳、進藤淳一
監督：篠原哲雄
脚本：大森寿美男
原作：柳美里 『命』『魂』『生』
音楽：村山達哉
主題歌：安室奈美恵 「Wishing On The Same Star」

実力派のスタッフが集結し、原作の持つテーマを丁寧に映像化しています。

映画の特徴

『命』は、妊娠、出産、病気、死といった人間の根源的なテーマを扱いながら、命の尊さ、家族の絆、愛の形を描き出しています。柳美里自身の経験に基づいたストーリーは、観る人の心を揺さぶります。江角マキコと豊川悦司の演技、そして安室奈美恵の主題歌が、作品をより感動的なものにしています。

この映画は、生きることの意味を改めて考えさせられる、深く心に残る作品です。

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