命くれない

瀬川瑛子の「命くれない」

「命くれない」は、1986年3月21日にリリースされた瀬川瑛子の39枚目のシングルです。この曲は、当初はあまり注目されませんでしたが、1987年から徐々に人気を博し、大ヒットを記録することになります。

発売当初の状況

『命くれない』が発売された当初、レコード店からの予約枚数はわずか1860枚程度でした。この曲のスタートは決して良いものではありませんでしたが、1987年に入ると有線放送でのランクが上昇し、次第に注目を集めるようになりました。特に、1988年には100万枚目のプレスが行われ、最終的には170万枚以上の売上を記録しました。

紅白歌合戦の出場

この曲が大ヒットすると、1987年年末の『第38回NHK紅白歌合戦』に瀬川瑛子が初出場を果たしました。彼女にとって、この紅白出場は長年の夢の実現でした。興味深い事実として、彼女の父である瀬川伸も過去に紅白歌合戦に出場しており、この親子の出場は日本の音楽史において初の試みとなりました。

チャート成績

オリコンチャートでは、低い年間売上42万3千枚でありながら、最高順位6位という条件下で1987年の年間シングルチャート1位に輝くという珍しい記録を持っています。この奇跡的な結果は、その後の評価につながり、1988年度のランキングでも第20位にランクインしました。

また、TBSの『ザ・ベストテン』では1987年の年間ランキングで第2位、1988年には第62位を記録。さらに、日本テレビの『歌のトップテン』でも1987年度の年間ランキング第4位となりました。多くのメディアで高評価を獲得することに成功しました。

JASRAC賞の受賞

この曲は、1987年度（1988年）および1988年度（1989年）にJASRAC賞の金賞を受賞しており、同賞で2年連続の金賞受賞は『命くれない』の他に『世界に一つだけの花』や『ヘビーローテーション』といった名曲と並んでいます。これらの成果からも、音楽業界でのこの曲の影響力が伺えます。

収録曲

シングルには、以下の楽曲が収録されています。両楽曲共に作詞を吉岡治、作曲を北原じゅん、編曲を馬場良が手掛けています。

• - 命くれない（4分29秒）
• - 忘れ傘（4分36秒）

結論

「命くれない」は、当初の低評価を覆して、日本の音楽シーンに多大な影響を与えた名曲です。瀬川瑛子のキャリアにおいても重要な一曲として、現在でも多くの人に親しまれています。音楽の力を改めて感じさせてくれる作品です。

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