和歌山銀行

株式会社和歌山銀行の概要

株式会社和歌山銀行（わかやまぎんこう）は、2006年まで存続していた第二地方銀行で、和歌山県和歌山市に本店を構えていました。通称は「和銀（わぎん）」で、金融機関コードは0558です。和歌山銀行は、紀陽フィナンシャルグループの完全子会社である紀陽ホールディングスの一部門として活動していました。

合併の経緯

2006年10月10日、和歌山銀行は紀陽ホールディングス傘下の紀陽銀行と合併し、銀行としての活動を終了しました。この合併前の時点では、和歌山銀行の店舗数は34店舗に達していましたが、紀陽銀行との合併によって多くの店舗が統合されました。合併に際し、4店舗の名前が変更され、本店営業部は「和歌山中央支店」となりました。これにより、店舗の統廃合が行われました。

合併後の6月、株主総会の前後で人事異動があり、統合された店舗には紀陽銀行からの出向者が支店長として配置されました。このプロセスの中で、情報システムの統合が実施され、合併後は旧和歌山銀行の通帳は使用できなくなりました。和歌山銀行の消滅後、和歌山県内には紀陽銀行のみが残ることとなり、地域金融機関の構造に大きな変化がもたらされました。

店舗の統合

紀陽銀行との合併に伴い、和歌山銀行の多くの店舗は近隣の紀陽銀行の店舗に統合されました。昨日現在、和歌山銀行の名を冠した支店として存続しているのは、国体道路支店（旧東和歌山支店）、松ヶ丘支店（旧西浜支店）、宮北支店、大阪中央支店（旧大阪支店）、高田支店の5つのみです。こうした店舗の状況は、両行の店舗が重複していたことを示しており、和歌山銀行の店舗のほとんどが経営統合によって消滅した理由となっています。

沿革

和歌山銀行の歴史は1921年に遡ります。その当初は和歌山無尽株式会社として設立され、1951年に相互銀行に転換、その名を株式会社和歌山相互銀行に改めました。1989年には普通銀行に転換し、株式会社和歌山銀行として新たなスタートを切りました。2005年3月には紀陽銀行との経営統合へ向けた合意が成立し、それを踏まえた持株会社である紀陽ホールディングスが2006年2月に設立されました。

金融業界の変化が加速する中、和歌山銀行は地域密着の金融サービスを展開し、地元経済の発展に寄与し続けましたが、最終的には統合によってその歩みを終えました。銀行の存続が難しい中、和歌山の地域銀行としての歴史は、紀陽銀行の影響下で新たな形で継続されています。

特徴とイメージキャラクター

和歌山銀行は、アニメ映画『アメリカ物語』の主人公ファイベルをイメージキャラクターに起用していました。このキャラクターは、多くの人々に親しまれ、銀行のマーケティング活動にも一役買っていたことでしょう。ファイベルだけでなく、作品内の他のキャラクターも使われるなど、多様なアプローチで地域社会に根付いていました。

最後に

和歌山銀行は、その歴史と地域貢献の名残を持ちながらも、紀陽銀行との合併を経て新たな金融サービスへと移行しました。地域経済の発展に寄与したその足跡は、今もなお紀陽銀行として続いています。

もう一度検索