和田征子

和田征子のプロフィールと活動

和田征子（わだ まさこ）は1943年に長崎市で生まれ、原水爆被害者団体協議会の事務局次長として、核兵器の廃絶を求める活動に従事しています。彼女は1945年、1歳10か月の時に長崎市で原子爆弾投下に遭い、爆心地から約2.9kmの場所で被爆しました。この経験は彼女の人生を大きく形作り、以降の活動に深い影響を与えています。

経歴と活動の軌跡

和田は40歳を過ぎてから、母親から聞いた被爆後の長崎についての話を元に、被爆者としての証言を語り始めました。1985年には東京都大田区で原爆被害者の会の役員を務めたのを皮切りに、神奈川県横浜市の原爆被災者の会でも役員としての活動を展開しています。2009年には神奈川県原爆被災者の会で編集委員および運営委員としての役割も担い、2015年には日本原水爆被害者団体協議会の事務局次長に就任しました。

彼女は国内外で頻繁に被爆者としての体験を語り、戦争の悲劇を伝えると同時に、核兵器廃絶の重要性を訴えています。2016年には国連欧州本部での会合に参加し、自身の意見を表明しました。また、2017年にはニューヨークの国連本部で核兵器禁止条約の交渉会議に参加し、被爆者としての立場から発言。11月にはバチカン法王庁で国際会議が開催され、そこでローマ教皇に「ヒバクシャ国際署名」を手渡して賛同を求めました。

2020年には神奈川県原爆被災者の会の副会長に就任し、2021年にはアメリカのカルフォルニア州で特別招待講演を行いました。この講演では、同州が核兵器禁止条約を支持する決議を承認した背景を受け、被爆者としての意義を強調し、協力を要請しました。

被爆者としての発言とその影響

和田は国際シンポジウムにおいて被爆者として初めて英語での演説を行いました。これにより、国際社会において被爆体験を共有し、核兵器の危険性を訴える重要なメッセージを発信することができました。

彼女の活動は、日本国内にとどまらず、国際的な核兵器廃絶運動の重要な一環を成しています。和田征子は、被爆者の言葉を通じて、次世代に平和のメッセージを継承することに努めています。彼女の取り組みは、核廃絶を目指す活動における重要な灯火となっており、多くの人々に勇気を与えています。これからも彼女の活動が続いていくことが期待されます。

和田征子の姿勢と行動は、核兵器のない世界を実現するために欠かせないものであり、彼女の声が持つ影響力は、今後も重要な役割を果たすことでしょう。

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