和田敏雄

和田敏雄

和田敏雄（わだ としお、1906年1月 - 1996年1月7日）は、日本の経済学者、元官僚です。ソ連の経済制度研究を専門とし、北海道拓殖短期大学の学長を務めたことでも知られています。福井県出身。

経歴

1927年に東京外国語学校露語科を卒業後、北樺太鉱業に入社しました。1937年には外務省調査局に入局し、外務省調査官、外務省事務官を歴任しました。第二次世界大戦後の1949年に拓殖大学政経学部の教授に就任し、1964年には同学部の学部長に就任しました。

1968年4月には北海道拓殖短期大学の学長に就任し、学校法人拓殖大学の理事も兼務しましたが、1969年9月に学長を辞任しました。その後、拓殖大学政経学部の教授に復帰し、1976年に拓殖大学を定年退職。同大学の名誉教授となりました。

その他、拓殖大学では学生部長、研究所長、図書館長、語学研修所長などの要職も歴任しました。また、中央大学経済学部、東京外国語大学、早稲田大学政経学部などで非常勤講師も務め、幅広い教育活動を展開しました。

研究内容

和田敏雄は、ソ連の経済制度に関する研究を専門とし、特に計画経済の構造と機能について深い知見を持っていました。その研究は、当時の日本におけるソ連研究の発展に大きく貢献しました。

主な著作

リチャード・パイプス編、気賀健三と共訳『ロシア・インテリゲンチア』（時事通信社、1962年）
『ソビエト計画経済の構造と機能』（御茶の水書房, 1976年）
ブハーリン著、和田ほか共訳『経済学者の手記 : 新しい経済年度の開始によせて』（現代思潮社、1978年）

参考文献

『和田敏雄・伊東敬・竪山利忠・市川泰治郎退職記念論文集』（拓殖大学論集110ー111号, 1977年）


和田敏雄は、研究者としてだけでなく、教育者、大学運営者としても多岐にわたる貢献を果たしました。その業績は、日本のソ連研究、そして教育界に大きな足跡を残しています。

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