和田晴吾

和田晴吾（わだ せいご）

プロフィール

和田晴吾氏は、1948年生まれの日本の考古学者です。立命館大学の名誉教授および特任教授であり、兵庫県立考古学博物館の名誉館長も務めています。専門は弥生時代・古墳時代の考古学研究で、特に古墳研究において著名です。奈良県出身。

研究分野

和田氏の研究は、水稲農耕社会の成立期から古代律令国家の形成期に至る歴史過程を、特に古墳を中心とした葬制の観点から解明することを目的としています。1987年に発表した論文「古墳時代の時期区分をめぐって」は、古墳の編年研究において大きな影響を与え、古墳時代を前期、中期、後期、終末期と区分する現在の研究に繋がっています。

経歴

1972年に京都大学文学部を卒業後、小林行雄氏に師事し、1977年に同大学院文学研究科考古学博士後期課程を中退しました。その後、京都大学助手、富山大学人文学部助教授を経て、1985年に立命館大学文学部教授に就任しました。2014年には立命館大学の名誉教授および特任教授となり、2024年には地域文化功労者として顕彰されました。

主な業績

和田氏の業績の中でも特筆すべきは、古墳時代の編年研究です。この研究により、古墳時代をより詳細に区分することが可能となり、後の研究に大きな影響を与えました。また、古墳の葬制や他界観に関する研究も深く、古墳時代の社会構造や文化を理解する上で重要な貢献をしています。

著書

和田氏は、以下の書籍を執筆しています。

『古墳時代の葬制と他界観』（吉川弘文館、2014年）
『古墳時代の生産と流通』（吉川弘文館、2015年）
『古墳時代の王権と集団関係』（吉川弘文館、2018年）
『古墳と埴輪』（岩波新書、2024年）

また、共編として以下の書籍があります。

『講座日本の考古学 7-8 古墳時代 上下』（広瀬和雄共編、青木書店、2011-2012年）

これらの著書は、古墳時代の研究において重要な参考文献となっています。

論文

和田氏の論文は、Ciniiで確認することができます。

外部リンク

教員紹介（立命館大学 日本史学専攻）
* 研究者プロフィール（立命館大学文学部）



和田晴吾氏の研究は、古墳時代という古代日本の重要な時代を理解する上で不可欠なものであり、その業績は学術界だけでなく、一般の人々にとっても関心の高いものです。

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