和知喜八

和知喜八は、1913年東京府町田町（現在の東京都町田市）に生まれ、2004年に91歳で生涯を閉じた俳人です。中央大学法学部を卒業後、日本鋼管（現在のJFEスチール、JFEエンジニアリング）に勤務しました。俳句の世界には1937年に「馬酔木」への投句から足を踏み入れ、当初は樹峰という号を用いていました。その後、1940年に加藤楸邨が創刊した「寒雷」に参加、1952年には同人となります。

1958年には、職場俳句の仲間たちと共に「響焔」を創刊しました。この「響焔」は1963年に一度休刊しましたが、1969年に復刊し、和知は1975年に主宰に就任しました。1970年には、「寒雷」清山賞を受賞、俳人としての地位を確立します。1998年には、高齢を理由に「響焔」の主宰を退き、名誉主宰となりましたが、同年には現代俳句協会の名誉会員にも推挙されています。2004年には、第4回現代俳句大賞を受賞し、その俳句における功績を高く評価されました。

主な句集には、1970年刊行の『和知喜八句集』をはじめ、『同齢』（1976年）、『羽毛』（1982年）、『川蝉』（1990年）、『父の花火』（1997年）などがあります。没後の2007年には『五階の月』が刊行され、2013年には『和知喜八全句集』が刊行されました。

和知喜八は、その生涯を通じて、俳句の創作活動に情熱を注ぎ、数々の名句を生み出してきました。また、「響焔」の主宰として、多くの俳人を育成し、現代俳句界の発展に大きく貢献しました。

参考文献

現代俳句大事典、三省堂、2005年
現代俳句協会ウェブサイト

外部リンク

* 和知喜八の俳句

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