品川区民の歌

品川区民の歌

「品川区民の歌」は、東京都品川区が公に制定した公式な区民歌です。この作品は、作詞を橋本伽耶が手掛け、補作には岩佐東一郎、作曲には服部良一が担当しています。

制定の背景と初演

この区民歌は、1962年に設立された品川音楽文化協会の創立を記念して選定されました。そして、翌年の1963年3月に行われた品川文化会館の公会堂において、初めて演奏される運びとなりました。この楽曲は、残念ながら2012年に刊行された『全国都道府県の歌・市の歌』には収録されていないため、詳細な作成過程については不明な点が多いのですが、詩の補作を依頼された岩佐東一郎が入選した懸賞作品をもとに、服部良一に作曲してもらったと考えられています。

他の関連楽曲

1978年には、都はるみの歌唱による「品川音頭」が公式に選定され、これは日本コロムビアからリリースされたシングル盤のB面に収録されました。この盤には、品川区合唱連盟による「品川区民の歌」の歌唱も含まれています。現在、この曲は地域のさまざまな行事、特に「しながわ宿場まつり」などのイベントで、「品川音頭」や「品川甚句」とともに演奏されています。

このように、品川区に関連する楽曲には「品川区民の歌」と「品川音頭」の他にも、1982年に制定された品川区民憲章を基に作成された憲章歌「We hope for happiness」も存在します。この歌は名作詞家の甲斐新が作詞し、小川寛興が作曲しました。また、2001年には憲章の採択30周年を祝して、同じ作詞・作曲者により構成された組曲『しながわ物語』が発表されました。

参考文献と関連情報

品川区民の歌に関する詳細な情報は、服部良一の自伝『ぼくの音楽人生 エピソードでつづる和製ジャズ・ソング史』（中央文芸社、1982年）を参照できます。この書籍では、作曲家の目線から音楽に関するさまざまなエピソードが語られています。

音楽の視点だけでなく、品川区民の歌のような地域に根ざした楽曲は、地域文化の象徴として非常に重要です。品川区民の歌はその象徴的存在として、多くの人たちに愛され続けています。数々の地域行事で流れることにより、地域住民の一体感を醸成し、品川区のアイデンティティを形作っています。

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