哈大旅客専用線

哈大旅客専用線について

哈大旅客専用線は、中国東北部の主要都市であるハルビンと大連を結ぶ、全長904kmの高速鉄道です。この路線は、中国の「中長期鉄道網計画」における「四縦四横」高速鉄道網の重要な一部を担い、京哈旅客専用線計画の一環として建設されました。2007年8月に着工し、2012年12月1日に開業しました。

この路線は、黒竜江省のハルビンから遼寧省の大連までを結び、その内訳は遼寧省区間が553km、吉林省区間が270km、黒竜江省区間が81kmとなっています。最高速度350km/hでの運行が可能で、平均速度は200km/hとなっています。全線の2/3以上が高架構造であり、多数の橋梁（162箇所、計663km）とトンネル（8箇所、計9.9km）で構成されています。特に、伊通河特大橋は全長57kmにも及びます。

運行状況

開業当初、哈大旅客専用線は夏季と冬季で速度と料金が異なっていました。しかし、2015年12月1日以降は通年300km/hでの運行となっています。大連市内では、高速鉄道専用の大連北駅が建設されましたが、市内中心部から離れているため、大連駅発の列車が多くなっています。大連駅と大連北駅の間は在来線との共用区間であり、低速での運行となります。また、瀋陽駅と瀋陽北駅間も同様に低速運行です。2013年には、全運会の開催に合わせて瀋陽駅のアクセスが大幅に改善されました。

開発計画

哈大旅客専用線の建設には、総額923.4億元（約1兆3,950億円）が投入されました。この路線は、大連、瀋陽、長春、ハルビンという4つの副省級市と6つの地級市を結び、東北部経済圏の発展を促進することが期待されています。また、並行する在来線である哈大線を貨物列車が主に利用することで、貨客分離による物流効率の向上が期待されています。さらに、この路線との接続駅からは、他の主要都市を結ぶ高速鉄道の建設も計画されており、黒龍江省内はハルビンを中心とした1時間以内の経済圏として統合される見込みです。

技術導入

沿線地域は寒冷地であるため、哈大旅客専用線の建設には、車両の製造、路線建設、運用体制の構築において高度な技術が必要とされました。中国当局は、ドイツ、フランス、日本の企業と技術支援に関する交渉を行い、これらの国々の既存の高速鉄道技術を導入し、中国仕様にカスタマイズした車両がライセンス生産されました。

建設の実施

哈大旅客専用線の起工式は2007年8月23日、吉林省長春市で行われました。当初の完成予定は2013年でしたが、前倒しされ、2012年12月1日に開業しました。これにより、これまで在来線で9〜13時間かかっていた区間が、約3時間で結ばれるようになりました。大連北駅は、北郊外の南関嶺に建設されました。

主要橋梁とトンネル

哈大旅客専用線には、多くの橋梁とトンネルが建設されています。主な橋梁には、全長57.98kmの伊通河特大橋、4,960mの普蘭店湾特大橋などがあります。また、主なトンネルには、全長4,340mの九里荘トンネルがあります。

哈大旅客専用線は、中国東北部の経済発展を支える重要なインフラストラクチャーとして、その役割を果たしています。

駅一覧

(駅一覧については、詳細な情報が提供されていないため、省略します。)

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