唐戸

唐戸（からと）について

唐戸は山口県下関市に位置し、その中心的な地域を指します。この地域は国道9号唐戸交差点を中心に、唐戸町や南部町、赤間町、中之町など、多くの町名を含んでいます。広義では東の壇ノ浦付近から北の貴船町や上田中町までを含むこともあります。

歴史と中心地

唐戸は古くから港町であり宿場町として栄え、下関市（以前は赤間関市）としての市制施行以来、常に地域の中心の地位を固守してきました。市の中心市街地は、唐戸交差点と下関駅との2つの核を基点に、国道9号沿いに広がっています。ここには企業や金融機関が集まり、下関の経済の中心的役割を担っています。

観光地としても唐戸は非常に賑やかです。特に、唐戸市場や海響館、カモンワーフなどのウォーターフロントエリアは、訪れる観光客で活気に満ちています。一方で、国道9号の裏通りには商店街がありますが、こちらは人通りが少なく、多くの空き店舗が存在し、かつての賑わいは影を潜めています。しかし、赤間神宮の先帝祭や夏の馬関祭りにおいては、訪れる人々で賑わうこともあります。

唐戸の地理と交通

唐戸は、市制施行当時の地域の東の玄関口として重要な位置を占めています。唐戸交差点は国道9号と県道57号の交点にあり、その近くにある唐戸バス停は、市内を運行する路線バスの重要な拠点となっています。

再開発の動き

1970年代から唐戸地区は、下関駅が新幹線駅として発展し、周辺地域が重要視されるようになったことで、相対的に衰退の時期を迎えました。特に、海岸沿いや旧国鉄貨物ヤード跡地には老朽化した建物が目立ち、下関の衰退を象徴する光景となっていました。このため、唐戸から細江町にかけて「あるかぽーと」や「海峡あいらんど21」といった再開発プロジェクトが始まりました。

この再開発では、古い倉庫が取り壊され、埋立地や新しい施設が整備されました。たとえば、市立水族館である海響館は長府から移転オープンし、唐戸市場の改修やカモンワーフの新設が行われ、更に新しい魅力を加えることに成功しました。

観光スポットと商業施設

唐戸には、旧下関英国領事館や旧秋田商会ビル、全国最古の郵便局など、歴史的価値のある建物が多く存在しています。また、夜間にはライトアップされ、多くの観光客が訪れています。

• - 観光機関: 唐戸桟橋、唐戸市場、カモンワーフ、海響館、亀山八幡宮など。
• - 商業地区: 唐戸商店街には飲食店、雑貨店、生鮮食品店が軒を連ねており、地域の活気を保っています。また、しものせき水族館海響館やはい!からっと横丁なども人気スポットです。

交通アクセス

唐戸へは下関駅からサンデン交通バスを利用し、「唐戸」で下車することができます。また、門司港へは関門汽船を利用することも可能です。国際ターミナルからは、韓国釜山との定期フェリーも運航されています。

まとめ

唐戸は、歴史ある港町として現在でも多くの観光客を惹きつけ、地域の中心地としての役割を果たしています。再開発や観光地としての魅力向上が進められており、今後の発展が期待される地域です。

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