唐津一

唐津 一（からつ はじめ）

唐津一は1919年1月9日に満州安東で生まれ、2016年8月15日に97歳で亡くなった日本の評論家及びシステム工学者です。彼は東海大学名誉教授として、多岐にわたる業績を残しました。

経歴

唐津は東京帝国大学で工学を学び卒業後、逓信省電気試験所での勤務を経て、日本電信電話公社（NTT）に入社しました。その後、1961年に松下通信工業に移籍し、1978年には常務取締役、1984年からは松下電器産業の技術顧問として活動しました。1986年からは東海大学開発技術研究所の教授として教育に携わり、1990年から1993年には福岡短期大学の初代学長も兼任しました。1998年以降は東海大学の教授として、多くの学生を指導しました。

彼の死因は老衰であり、長い人生の間に数多くの著書を執筆し、学問や産業界に大きな影響を与えました。

受賞歴

唐津一はその業績に対して数々の受賞を果たしました。1981年にはデミング賞本賞を受賞し、1982年には通産省から情報化推進貢献個人賞の表彰を受けました。1984年には文部省の産業教育功労賞、1989年に正論大賞、1995年には山本七平賞などを受賞し、2001年には勲三等瑞宝章を授与されています。

主な著書

唐津の著作は多岐にわたりますが、著名なものには『販売の科学』や『新製品開発の技術』などがあります。1957年に発表された『販売の科学』は、後にPHP文庫としても再版され、多くのビジネスマンに影響を与えました。他にも『経営におけるマキャベリズム』や『企業をのばす数学 ORで経営の急所をつかむ法』、『システム工学』など、経営や技術に関する幅広い知識を提供した著書が多数あります。

彼の著作は、特に経営や技術、品質管理に関するもので高く評価されており、後世の経営者や技術者にとっての指南書となっています。

翻訳と共著

唐津は翻訳活動にも精力的で、ジョン・マクドナルドの『かけひきの科学』やD.A.ベルの『情報の理論』の翻訳を手掛けています。また、他の著名な著者との共著も多数あり、日本の経済や技術に関する重要な文献を数多く世に送り出しました。

唐津一の生涯にわたる業績は、日本の評論界やシステム工学の発展に寄与し、今なお多くの人々に影響を与え続けています。彼の視点や考え方は、これからの世代にも引き継がれていくことでしょう。

もう一度検索