喜び組

喜び組（よろこびぐみ）についての解説

喜び組（よろこびぐみ）は、北朝鮮の指導者やその側近への奉仕を目的とした集団です。このグループは、金正日の指導下で構成され、彼や政権の高官たちを楽しませる役割を担っています。彼女たちは、主に若い女性で構成され、その多くは北朝鮮全国から選抜された容姿端麗な未婚者です。

組織の背景

金正日は過去に資本主義的な遊興を批判しつつも、自らは喜び組を通じて享楽的なパーティーを開いていました。この矛盾した状況の中で、喜び組は選抜された女性たちが多くの訓練を受けた後、金正日やその取り巻きを慰労し、楽しませることを目的とした団体とされています。

喜び組の選抜過程は厳格であり、18歳から25歳の未婚女性が主なターゲットです。彼女たちは、全国の芸術専門学校から美貌に優れた学生として選ばれ、約200-300人が第一選考を経て100人に絞られます。その後、平壌の南山病院で健康診断を受け、最終的には約50人が金正日に選ばれるという流れです。

教育課程と役割

選ばれた女性たちは、6ヶ月間にわたって各種トレーニングを受けます。これには、性的奉仕に必要な礼儀作法やテクニックを学ぶ「満足組」、マッサージ技術を習得する「幸せ組」、歌や踊りを学ぶ「歌舞組」が含まれます。一部の女性は、若い頃から政治的な重要人物にスカウトされることもあり、将来にわたって複雑な立場に置かれることがあります。

特に興味深い点は、喜び組のメンバーが指示に従うことで、彼らと結婚した軍人が昇進するケースが多いことです。これによって、情報漏洩を防ぐためのセキュリティが確保されます。入団を名誉と感じる女性もいれば、厳しい条件のために恐怖を抱く者も少なくありません。

社会的背景と実態

喜び組についての実態は、脱北者の証言や証拠によって次第に明らかになっています。特に「満足組」については、その選考過程で処女であることが条件とされており、入団後の異性との交際も厳しく制限されています。このような高いハードルは、多くの女性にとって困難な選択を強いることになります。

現在では、金正恩が後継者としてこの制度を引き継いでおり、彼の時代にも新たな喜び組が設立されたとの情報があります。かつて平壌で喜び組に選抜されることが栄誉とみなされていたバックグラウンドにも変化が見えています。親たちの多くは、娘が金正恩やその側近の愛人として扱われることを心配するようになっています。

軍事との関わり

喜び組の存在は、北朝鮮の文化における特殊な側面を示しています。彼女たちの多くは、政治的な重要性を持つ立場にあるため、喜び組員は社会的な位置づけが特異であると同時に、今後の動向も注視されています。特に、近年観測される「新しい喜び組」については、確固たる情報が得られないため、その実態は謎に包まれています。

結論

喜び組は、北朝鮮の政治と文化における神秘的かつ複雑な存在として、さまざまな側面を持つ組織です。北朝鮮に関する多くの報道が、これを興味本位で取り上げる中で、彼女たちの実態や人生に対する深い理解が求められています。今後もその変遷を見守る必要があるでしょう。

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