喫茶マウンテン

喫茶マウンテン：名古屋のユニークな老舗喫茶店

愛知県名古屋市昭和区にある喫茶店、喫茶マウンテンは、創業から50年の歴史を有するお店です。通称「マウンテン」や「山」と呼ばれるこの店の最大の特徴は、個性的なメニューの数々です。ここでは、ただの飲食では味わえない、びっくりするような「奇食」を堪能できます。

創業からの変遷

喫茶マウンテンは、1968年に創業しました。当初は、近隣の大学生をターゲットにした大盛りスパゲティやピラフを提供するお店でした。しかし、1990年代に入ると、初代店主が「この世にないモノを作る」というアイディアのもと、独自のコンセプトを打ち立てました。特に「甘口スパ」というジャンルを開発し、その第1弾が「甘口抹茶小倉スパゲティ」でした。この新しい試みは評判を呼び、次第にメニューが多様化していきました。

それから、店のメニューは驚くほどの広がりを見せ、300種類以上の独創的な料理が登場しました。たとえば、「甘口いちごスパゲティ」、「みそピラフ」、「イカスミかき氷」、さらには「ナマズ煮込みスパ」など、どれも一筋縄ではいかない奇食ばかりです。

注文スタイルと量

喫茶マウンテンでの注文は一風変わっています。多くのメニューの分量が非常にボリューム満点のため、一人では完食できない人が続出します。そのため、完食することを「登頂」、残すことを「遭難」と称し、店名の「マウンテン」が生かされたユニークな表現が定着しました。また、冬季限定のスタンプカードを用意し、完食のたびにスタンプをもらえるシステムも人気です。このカードが全て埋まると、甘口パスタ一食に交換できます。

営業とアクセス

営業時間は午前9時から午後9時30分まで、ラストオーダーは午後9時となっています。毎週月曜日が定休日ですが、月曜が祝日の場合は翌火曜日が休業日になります。名古屋市営地下鉄鶴舞線のいりなか駅から徒歩約10分、名城線の八事日赤駅から徒歩約8分、またバスを利用する場合は滝川町バス停から徒歩約4分の位置にあります。

メディアへの登場

喫茶マウンテンは多数のメディアにも取り上げられています。2004年には『小説新潮』において名古屋の名物として紹介され、また村上春樹の著書にも登場しました。以降もテレビ番組や雑誌で取り上げられる機会が多く、名古屋の独特な喫茶文化を象徴する存在として広く認知されています。時にはアニメのモチーフにもなり、名古屋のユニークな飲食店としての地位を確立しています。

家族で継承された味

初代店主が2019年に引退した後は、長男が2代目店主となり、その味を引き継いでいます。家族で運営されているこのお店は、創業当時から変わらない味を守り続けています。

2022年にはYouTubeチャンネルも開設され、さらに多くの人々にその魅力を伝える活動を続けています。

このように、喫茶マウンテンは名古屋の名物としてだけでなく、挑戦的なメニューとユニークな文化を提供する場所として、多くの人々に愛されている名店です。

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