営団7000系電車

営団7000系電車について

営団7000系電車は、1974年に帝都高速度交通営団によって導入され、東京の通勤輸送を支える重要な役割を果たしました。この電車は2004年に営団が民営化された際に東京地下鉄（東京メトロ）に継承され、2022年まで運用されていました。この項では、7000系の特徴や経歴、そしてインドネシアへの譲渡について詳しく解説します。

登場と概要

7000系電車は、1974年に有楽町線の開業に合わせて製造が開始されました。それ以前には、おもに千代田線用の6000系が標準車両として用いられていましたが、7000系は6000系とほぼ同じ仕様に仕上げられており、修理や保守が容易になるよう設計されました。しかし、7000系は電機制御装置に自動可変界磁方式（AVF）を採用し、電力効率を向上させました。最終的には1989年までに34本の10両編成、合計340両が製造されました。

外観と設計

7000系の外観は6000系と似通った部分が多く、20メートルの両開き4扉のアルミニウム製車両です。特記すべきは、7000系の車両には有楽町線専用の黄色いラインカラーが施されており、前面には非常口の表示ウィンドウが設置されています。また、乗り入れ先の西武鉄道との連絡を視野に入れ、前面にも列車種別表示窓が取り入れられました。

車内及び設備

7000系の内部は、1・2次車の客室内装が6000系に準じている一方、3次車以降はより近代的なデザインに更新されています。快適性を考慮し、冷房装置の取付が行われ、以降は冷房化が進められていきました。また、客用ドアの上部にはLED表示器が設けられ、乗客への案内も格段に向上しました。

運用と廃止

7000系電車の運用は2022年4月18日に終了しました。運用範囲は、有楽町線や副都心線、高速交通の際には東武東上線や西武線との接続運用もされていました。特に、副都心線との直通運転が開始されてからは8両編成、10両編成ともに多くの場面で活躍しました。しかし、老朽化が進む中、置き換えのために新しい車両が導入されることとなり、7000系は最終的に廃車となりました。

インドネシアへの譲渡

7000系の一部は、2000年代にインドネシアのPT Kereta Commuter Indonesiaに譲渡されました。輸送は東京木材埠頭から海上で行われ、2010年には最初の編成が輸送されました。この取り引きにより、日本の技術が海外でも利用されることとなりましたが、その後のインドネシア政府の方針転換により中古車両の譲渡が禁止されたため、以降は新たな譲渡は行われていません。

まとめ

営団7000系電車は、1974年から2022年まで東京の通勤を支えた重要な車両です。インドネシアへの譲渡も含め、7000系は今日までの鉄道の発展に寄与してきました。この車両の歴史を知ることは、日本の鉄道技術が海外にどのように貢献しているのかを理解する手助けにもなります。

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