嗣子鵬慶昌

嗣子鵬 慶昌

嗣子鵬慶昌（ししほう よしまさ）は、1955年8月14日に長崎県北高来郡森山町、現在の諫早市に生まれました。本名は田中修（たなか おさむ）で、身長190cm、体重122kgという恵まれた体格を持つ大相撲力士でした。彼は大鵬部屋に所属し、1971年に初土俵を踏み、相撲界でのキャリアをスタートさせました。彼の得意技には右四つ、寄り、上手投げがありました。

来歴と戦績

彼は横綱・大鵬の内弟子として二所ノ関部屋に入門し、入門早々から大いに期待されました。1971年1月場所には15歳で初土俵に上がり、その翌年に大鵬親方が二所ノ関部屋から分家し独立すると、彼も大鵬部屋へ移籍しました。1977年5月場所後には、大真と共に新十両に昇進し、部屋初の関取となるという快挙を成し遂げました。しかし、その後の場所では番付が安定せず、特に1978年には成績不振で番付を大きく下げてしまいます。

1979年9月には新入幕を果たし、高身長ながらもろ差しを得意とする彼の相撲は一時期注目されました。しかし、怪我が多く、加えてのんびりとした性格が影響し、幕内では定着しきれなかったというのが現実でした。彼は横綱や大関との対戦でも苦しみ、特に自己最高位となる1983年7月場所では、初日に大関・朝潮を下すという銀星を挙げたものの、その後は大関以上の力士に対して勝利を収めることはできませんでした。

現役晩年には三段目まで番付が落ち、1987年に引退を決意します。引退後は若者頭として日本相撲協会に残り、1991年には廃業することになります。彼にとって、若者頭としての役職は大きな責任であり、特にその新規採用は25年ぶりということもあって注目されました。

その後は愛知県中島郡平和町で、ちゃんこ料理の店「嗣志鵬」を経営しました。相撲界から退いた後も、彼の人生は相撲を中心にしたものだったとされています。

晩年と死去

嗣子鵬は2006年10月7日に胃がんと食道がんにより、51歳の若さでこの世を去りました。死後の2011年以降、彼の弟弟子である元十両・大竜が大嶽部屋を継承したことと関連があり、稲沢市にある「嗣志鵬」は名古屋場所の宿舎として利用されています。彼の相撲界における功績は、弟弟子たちに受け継がれ、今日も多くの力士たちがその影響を受けながら励んでいます。

主な成績と記録

彼の通算成績は533勝527敗19休、勝率は0.503でした。幕内成績だけでも99勝147敗9休を記録しており、在位は98場所、幕内在位は17場所に達しました。十両では3度の優勝を果たし、その活動は後世に語り継がれることでしょう。

改名歴

• - 田中 脩（たなか おさむ）1971年3月場所-1974年1月場所
• - 豊大山 脩（ほうだいやま）1974年3月場所-1975年5月場所
• - 満山 脩（みつるやま）1975年7月場所-1981年5月場所
• - 嗣子鵬 慶昌（ししほう よしまさ）1981年7月場所-1987年5月場所

相撲界の伝説と呼ばれる彼の名は、今後も多くの人々によって語り継がれていくことでしょう。

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