四国ドック

四国ドック株式会社について

四国ドック株式会社（しこくドック）は、香川県高松市に本社と工場を構える造船業者です。この会社は、22,000トンの船台を保有し、主に高付加価値の中型バルクキャリアの建造に注力しています。かつては三井E&Sホールディングスグループに属し、技術指導を受けながら健全な成長を続けてきました。しかし、2022年1月には、三井E&Sホールディングスが保有していた全株式を日鮮海運に譲渡したことで、同グループから独立しました。

沿革

1927年に、湿地帯の造船所として高松造船所が設立されてから、四国ドックの歴史が始まりました。この初期の段階では、地元経済に貢献するための造船業が手掛けられました。1955年には、四国ドックは正式に法人化され、三井造船からの技術的支援を受けつつ鋼船の建造を開始しました。このころから、造船技術の向上が進み、業績が次第に安定していきました。

1964年には、三井造船、および他の金融機関が資本参加し、さらなる技術提携が進められるようになりました。これにより、三井造船の技術力を基盤に、会社の船舶建造技術が飛躍的に向上することとなります。

1966年には、四国ドックが初めて冷凍運搬船の建造に成功し、これはその後の事業展開において重要なマイルストーンとなりました。また、1974年に80トンクレーンを設置し、造船所としての基盤が強化されていきました。

1980年代には、大型冷凍運搬船やケミカルタンカーの建造を達成し、顧客の多様なニーズに応える準備を整えました。1992年には新たに船殻工場と鉄構工場が設立され、生産能力が拡大しました。さらに、1998年には最新鋭の大型冷凍運搬船を建造し、業界内での地位を確立しました。

2000年代に入ると、四国ドックは新世代の輸送手段としての船舶建造に挑戦し、年間6隻の建造体制を確立するに至りました。2006年には高記録となる615,000cfの冷凍運搬船が完成し、同社の技術力を示しました。

2022年には、三井E&Sホールディングスからの独立を果たし、四国フェリーからの受注を受けて、新たに1360総トン型フェリーの建造が決定されました。このフェリーは、2024年秋に高松～小豆島の航路に就航する予定です。新たな建造メニューとしてフェリー建造に再参入することで、四国ドックはさらなる成長を目指しています。

結論

四国ドック株式会社は、創業から95年以上の歴史を持つ造船会社であり、今後も業界内での技術革新や新たな市場の開拓に努めることが期待されています。技術力や柔軟な対応力を持った企業として、引き続き注目される存在です。

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