四国平定

四国平定（しこくへいてい）

四国平定は、戦国時代の終息を迎える中で豊臣秀吉が行った一連の軍事行動で、主に長宗我部氏に対するものでした。この戦いは1585年に始まり、四国を一つの勢力下にまとめる大きな意義を持つものでした。

背景

四国では豊臣秀吉が天下統一の途中で、長宗我部元親と深刻な対立を抱えることとなります。元親は1584年に伊予国の河野通直を降伏させ、ほぼ四国全体を掌握していました。一方で、豊臣秀吉もまたその勢力を拡大しつつあり、小牧・長久手の戦いを経てシチュエーションは緊迫していきました。特に、徳川家康と元親の接近は、戦局をさらに複雑なものにしました。

長宗我部は和睦の意向を示し、秀吉に伊予一国を譲ろうと試みましたが、秀吉はこの提案を拒否しました。降伏を促した秀吉の意向も無視されたため、ついには長宗我部討伐および四国征伐が決定されたのです。

戦闘の開始

豊臣秀吉は、自身の弟である豊臣秀長を指揮官として淡路島を経由し阿波方面に向かわせ、同時に毛利氏傘下の小早川隆景や吉川元長の軍が伊予から、宇喜多秀家の軍が讃岐から侵攻を行いました。また、長宗我部によって駆逐された三好氏の残党も秀吉軍に協力しました。

戦闘は1585年6月中旬に始まり、羽柴軍は10万超の大軍で四国へ進軍しましたが、長宗我部軍も4万の兵を動員して対抗しました。戦闘は伊予丸山城、讃岐喜岡城、阿波木津城など多くの城で繰り広げられ、特に難航した戦闘が数多く記録されています。

結果と影響

最終的に、豊臣軍の圧倒的な戦力により、長宗我部軍は次々と城を失い、八月上旬には元親が豊臣秀長軍に降伏。さらに伊予の河野氏も小早川軍に屈しました。戦局が進むにつれて、長宗我部の敗北は明白になりました。

結果として、元親は土佐20万石のみを保持することが認められ、そのほかの領地は豊臣軍の将軍たちに分配されました。阿波は蜂須賀家政や赤松則房が、讃岐は仙石秀久や十河存保が与えられ、伊予の地域も毛利氏の配下や旧河野家の家臣たちに分配されました。こうして四国は豊臣政権の完全な支配下に組み込まれることとなりました。

この四国平定は、豊臣秀吉の勢力を拡大させる大きな要素となり、のちの日本統一に向けた重要なステップを形成したのです。

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